ピラルクは乾季には、やむを得ず貧欲なピラニアと一緒に狭いプールの中で一緒に過ごさなければならないんですけど、それでもピラニアに食べられちゃう事がない! そのポイントは、ウロコなんだそうです。
ピラルクのウロコには、柔軟なコラーゲンの層を保護する波型の層があるんですけど、その外側の層は寄木張りのように複雑に交互方向に重なりあっているんです。そうすることによって、泳ぐ時にウロコが屈曲することを許容したり、ピラニアの歯が食い込むのを防いでいるんです。 また、耐久性もあって丈夫なので乾季が終わり再び水の量が増えるまでピラルクを完ぺきに保護することができるんです。
ということで、US San Diegoの機械学と航空宇宙工学を研究しているMarc Meyers教授は、従来型の強くて耐久性があるけど、オブジェクトの周りが曲げられた時にその強さが失われるセラミックではなく、外側は丈夫で内側は柔らかなピラルクのシステムを応用した、柔軟なセラミックを作り出すことができないか? 研究しているんです。
Meyers教授曰く、自然にある素材はそのものだけではそれほど強ないけれど、自然はその素材を巧妙に結合させ、丈夫で機能的にデザインしているんだそうです。
調査チームは、丈夫だけど柔軟性のあるセラミックを使ったウロコ防弾チョッキで、いつの日か兵士たちの体を守れるようになりたいと日々研究を続けているそうです。
テレビで、ウロコっぽい防護服を着ている兵士を見たら、あっ! ピラルクだって思いだしてみてくださいね。
※修正を行いました。ご指摘ありがとうございました。
[UC San Diego via Gizmag]
-Andrew Tarantola(原文/junjun)