マッサージで凝り固まった筋肉をほぐすのは最高に気持ち良いですよね。
体が凝りやすい日本人はマッサージ大好き! でもマッサージって実のところ科学的にどんな効果があるのかよくわかっていなかったんですよね。
というわけでマッサージ好きに朗報です。マッサージの科学的な効果が解明されました。
カナダのマクマスター大学の研究チームによる細胞レベルでのマッサージ効果についての研究結果の論文が、医学誌「Science Translational Medicine誌」に掲載されました。マッサージによって遺伝子発現に変化が生じ、細胞レベルで炎症を起こす物質が減り痛みが和らぐ...らしいのです。
もう少し詳しく説明しましょう。
このような実験が行われました。
まず、11人の男性をエアロバイク運動で疲労困憊させます。そして片方の脚だけマッサージを施し、もう一方の足はそのままにします。被験者の痛みがとれた時、マッサージした方のふくらはぎ、マッサージしていない方のふくらはぎの筋肉の細胞を190分後にそれぞれ採取します。
この生体検査で、マッサージによるmRNAの量の変化を細胞レベルで解析。マッサージされた足は、PCG-1alphaというプロテインレベルが増え、NFκBが減少したらしい。
え、意味が分からない?
つまり、マッサージによってミトコンドリアを増やす働きがあるのだそうです。(ミトコンドリア、理科の教科書に出てきましたよね。ほとんどすべての生物の細胞に広く含まれている細胞内構造物です。)ミトコンドリアの増加によって細胞のエネルギー増加を促し、筋細胞を修復する働きがあるのだそうです。一方NFkBというのが減れば、炎症が和らぐんですって。
マッサージによる快楽感を得て疲れがとれるだけではなく、マッサージは細胞レベルにも効果がある、ということが明らかになりました。なるほど、とにかくマッサージは体に良いということが科学的にも証明されたということですね。
これからマッサージを受けるときは、自分の中のミトコンドリアがぽよぽよと増え、筋肉を修復しているイメージを持つことでより(暗示的な意味でも)効果が倍増しそうです。
[Science Transnational Medicine via Discover; Image: o5com]
mayumine(米版)