米国では4月8日は「イースター」、キリスト教でキリストの復活を記念する祝日でした。毎年「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」(長いですね)、米国などではカラフルに装飾した卵や卵型のお菓子の「イースターエッグ」をいろいろな場所に隠し、子供たちがそれを探して遊んだりします。
そんなイースターエッグにちなんで、テクノロジーの世界ではソフトウェアなどに隠されたメッセージや裏技を「イースターエッグ」と呼んでいます。これまで、どんなものがあったんでしょうか?
Atari 2600用ゲーム「ADVENTURE」
テクノロジーの世界の「イースターエッグ」を生み出したと言われているのが、ウォレン・ロビネットがゲーム機Atari 2600用に開発したゲーム「ADVENTURE」です。このゲームの中のある場所で決められた一連のアクションをすると、秘密の部屋に入ることができ、そこには「ウォレン・ロビネット作」と開発者のクレジットが書かれていました。ゲームの中に開発者からのメッセージが隠されている例はこれ以前にもありました。でも、こういったサプライズを「イースターエッグ」と呼んだのは「ADVENTURE」が初めてだったんだそうです。
Macintosh SE
Macintosh SE以前のMacintoshにも開発チームの写真が隠されていたのですが、それはなかなか見つけにくいところに隠されていました。でもMacintosh SEでは、デバッグボタンを押して「G 41D89A」とタイプすれば、上の画像が表示されるようになっていました。Image by Damian Ward/Flickr
Windows 3.1
上のふたつの例もそうですが、開発者の名前などを表示させるイースター・エッグには、少しでもその存在を世間に認知されたいという開発側のささやかな願いが感じられます。MS-DOSにはその種のイースター・エッグはありませんでしたが、その後のWindows 3.1では、プログラマーのクレジットが見られるようになりました。
Ctrlキー、Altキー、Shiftキーを同時に長押ししながらProgram ManagerのAboutセクションを開き、Windowsロゴの4つの色をそれぞれダブルクリックします。すると小さな黒板みたいなものに開発者の名前がスクロール表示され、さらにMicrosoft Bearと呼ばれるかわいいキャラクター画像が出てくることもありました。「グラディウス」のコナミコマンド
あの懐かしい「上上下下左右左右BA」です。1985年、コナミの橋本和久氏は当時アーケードゲームだった「グラディウス」をファミコン向けに移植しようとしていました。でもそのテスト中、「このゲームは難しすぎる!」と気づいたのです。そのためあくまでテスト用として、ゲーム中にポーズをかけてコントローラーのボタンを「上、上、下、下、左、右、左、右、B、A」の順番に押していくと一瞬でオプションがフル装備できるコードを埋め込みました。ユーザーにとっては幸いなことに、「当時の『裏技ブーム』にあやかるため」、あえてこのコードが削除されないままファミコン版「グラディウス」はリリースされました。
「グラディウス」以降も、コナミ以外まで含めてたくさんのゲームやソフトウェア、Webサイトでコナミコマンドが使われています。たとえばGoogleリーダーやGoogleドキュメントで、キーボードから「上上下下左右左右BA」してみてください。
[Wikipedia コナミコマンド]
Excel 97のフライトシミュレーター
イースターエッグの中には、ある意味でユーザー思いなものもありました。たとえばExcel 97では、果てしないデータ入力作業で発狂しそうになった人のために、ちゃんと遊べるフライトシミュレーターが隠されていました。
このフライトシミュレーターにアクセスするにはある程度複雑なアクションが必要で、知らない人が偶然に見つけることはほぼありえませんでした。また、実際このフライトシミュレーターで遊ぼうとしても、マウスやキーボードでの操作は簡単ではありませんでした。それでも、20世紀末のオフィスでExcelと格闘する人たちにとっては知る人ぞ知る心のオアシスとなりました。シミュレーターの中では、上のスクリーンショットにあるように、山の上に開発者の名前が表示されていたりしたのも芸が細かいです。
Google Mapsの「泳いで海を渡れ!」
Googleではちょっとした記念日にロゴが変わったり、特定の検索キーワードでは検索結果表示の仕方が変わったりと、いろいろな小技があります。中でも最初の頃に知られたのがこれ、Google Mapsが公開された直後のものです。Google Mapsはその初期から地図表示機能とともにルート検索機能も提供していて、「ニューヨークからパリまで」といったルートも表示してくれていました。...が、車で通れる道がなくなって海岸に達すると、その先は泳いで行くというルートが表示されていました。
テスラモーターズのModel Xのティーザー画像
先日、テスラモーターズのイーロン・マスクCEOが当時未発表だった電気自動車「Model X」のティーザー画像をツイッターにポストしました。その画像には、Photoshopで解析されるのを見越して、あるメッセージが隠されていました。でもそこには、「忍耐は苦い、でもその果実は甘い(Patience is bitter, but its fruit is sweet.)」とあるだけだったんです。たしかに、いろいろ情報は入手したいけど、待つしかないってこともあるんですよね...。
まだ知られていないイースターエッグも、たくさんあると思います。お気に入りのものがあれば、コメントで教えてください。訳者個人的には、スーパーマリオの右寄せをもう1回やってみたいです!
Lead Image by leungchopan/Shutterstock
Andrew Liszewski(原文/miho)









