きのう楽天から発表された「kobo イーブックストア」のサービス開始と「kobo Touch」の販売開始。Amazonからは近日Kindleの販売開始が告知されている中での出来事だっただけに日本の電子書籍が盛り上がってきてますよね。今年2012年が電子書籍元年だと言ってもいいんではないでしょうか!(もう何度目の電子書籍元年なんだろって話もありますが...)
そんな中ギズモード編集部では代官山 蔦屋書店でkobo Touchがさわれるらしいとの情報を仕入れたので、早速さわって来ましたよ! おそらくこの記事が日本版kobo Touchのハンズオン記事で国内最速。さぁいきますよ。
こちらが正面。カラーリングはブルー、シルバー、ライラック、ブラックの4色がラインナップされています。ブラック以外の正面はすべてホワイトカラーになっています。上部にはkoboと楽天のロゴ、下部中央にはいつでも最初の画面に戻って来れるホームボタンがあります。
裏面はこんなふうにひし形の凸凹が並んでいます。若干マットな仕上がりになっていることも合わせて、手から滑り落ちにくくなっていていい感じです。6インチのディスプレイ、114mm×165mm×10mm、185gのボディも片手で軽々扱いやすい印象でした。手に取ってすぐ「これはいいわ!」って思ったくらいにしっくりきました。
サイズがわかりやすいようにiPad、kobo Touch、iPhone 4Sの順番で並べたところです。iPadと比べてずいぶん小さいのがわかりますよね。女性でも片手で楽々扱えるんじゃないでしょうか。iPadは長い時間手に持ってるとだるくなってくるんですが、kobo Touchは長時間の読書でも問題なさそうです。
で、実際さわってみたらどんな感じよ? ってことだと思うので動画も撮ってきましたよ。どうぞ!
どうですか。まず最初にびっくりするのは電子ペーパーだと思います。Kindleを輸入して使っている方にはおなじみですが、表示される文字がすごくくっきり。正直、僕も最初に見たときは「あれ? これモックかな?」と思ったくらい印刷物と見間違えるほどくっきりなんですよ。電子ペーパーではない従来のディスプレイと比べて、目に優しい感じがはっきり実感できます。
それから動画の中でも触れていますが、kobo Touchはバックライトがありません。あかりのないところでは画面がまったく見えないということです。寝る前の暗い部屋や、嫌なことがあって押し入れで泣きながらkobo Touchを使うときには、別売りで用意される、本体上部にクリップのように取り付けるタイプの外付けのリーディングライトを使います。これは正直、本体と同梱するか、バックライトが欲しかったところですね。
日本語入力も試しましたよ。フルキーボードでの入力でレスポンスはちょっと遅れを感じますが、自分の指で入力した通りしっかり入力されます。いちばん隅っこの「p」や「ー」を入力するときはベゼルが少し気になりましたが、文字入力をする場面はそこまで多くないと思うので問題ないと思います。
少ないながらもキーボードを使う場面のひとつ「Reading Life」。自分がどんなジャンルをどれだけ読んでいるかなどの読書体験をFacebookにシェアできます。それから決められた条件をクリアするともらえる「バッジ」の機能。こういう楽しめる要素があるとちょっとうれしくなりますね。
そしてこれはちょっとおまけ的なところですが、kobo Touchにはブラウザも搭載されているのでネットもできますよ。電子ペーパーなので白黒表示なところや表示速度の問題があるため、おせじにも快適とは言えない感じでしたが、せっかくWi-Fiに繋がるのでネットができてもいいですよね。
「これならみんな電子書籍を読みはじめる」。1時間くらいkobo Touchをさわっての素直な感想です。もちろんkobo イーブックストアにどんなタイトルの本がどれだけの量並ぶのかというところがいちばんの鍵になるのは間違いないと思います。ですが、受け皿としての端末はもう十分なラインに達していて準備万端というところでしょう。外付けのリーディングライトが必要な点を除けば、多くの人が求める読書体験として不便は感じないと思います。
実際に手に取ったときに感じる衝撃はそこまで大きくなくても、iPodが今のイヤホン中心の音楽体験を作ったように、このkobo Touchと近日登場するKindleが日本での読書体験の新しいかたちを作っていくと強く感じました。
いまはただ、その立ち上がりを見守りましょうか。この先、楽しみです!
まぁkoboを絶賛しつつも、これを触った帰りに編集長の大野さんは新書を買って帰ってましたけどね。
(鈴木康太)