毎日Huluにお世話になっている身として、なんとしてもHuluにはがんばりつづけて欲しい。
Huluが、大きな変更を求められるかもしれません。ネタ元のVarietyが手に入れた情報によると、主要株主である大手放送局が、ストリーミングサービスの一部変更を迫っているというのです。その内容が、ユーザー、そしてHuluにとっては痛手となるもの...。
Huluの株主は、NBC、FOX、ABC、Providence Equity Partners4社。Hulu創設に資金協力を行いました。Provindenceは買収されたことから、3つの大手放送局がHuluにおいて大きな力を持つことになります。NBCは契約内容に変更を加えることはできないという条件がついているので、つまりFOXとABCがHuluに大きな圧力をかけようとしているのです。
Varietyが入手したメモによると、以下の内容がFOXとABCがHuluに迫っている改善点。
・番組の最新シーズンにおけるHuluのみの特別配信をやめる。ライセンスをYouTubeのような第3者にもオープンにする。(これによって、市場でのHuluの有利な点がなくなってしまいます。)
・コンテンツの同等化をやめる。ABCとFOXの公式サイトはHuluとの差別化を測るため、一部のコンテンツの提供をやめ公式サイトオンリーのものとする。(かつては、公式サイトにあるコンテンツをHuluは全て使用することができました。)
・Huluのスペシャルコンテンツを、YahooやAOLのような第3者に提供する権利をHuluから、ABC、FOXに戻す。
・FOXは、Hulu.com上での1コマーシャル枠にいれるCMの数を4つに増やすことを要求。
Huluのみの特別配信コンテンツを無くすのは、ユーザーにとってはプラスでしょう。他サービス利用者でも見ることができるようにわけですから。しかし、HuluにとってはNetflixやAmazon Prime等との競合他社とやりあっていく上で不利になるのは絶対です。一部のコンテンツを公式サイト配信のみにしてHuluに渡さないというのは、ユーザーにとっては最悪です。もし、人気ドラマの最新シーズンがHuluでだけ見れないとしたら? なんのためにユーザーになっていることやら。コマーシャルの数を増やすのだって改悪です。
が、これらの変更は、Hulu Plusの大成功を踏まえて要求しているものだと、放送局側は主張しています。Hulu PlusはHuluの有料会員版。Plusならば、より多くのコンテンツを楽しむことができます。が、もし今回の要求によってコンテンツは制限を受けて、CMもガンガンはいってくるとしたら...。Plusは今現在は成功していても、本当に今回の要求でさらに先の成功へ行くことはできるのでしょうか?
今回の要求がユーザーにとって有利に働く可能性があるとしたら、1サービスに限らず広く多種多様なサービスに放送局がコンテンツの提供を始めることくらいですが、きっとそれは難しいでしょう。どちらにせよ、Huluには厳しい試練が訪れることとなりそうです。
そうこ(Kyle Wagner 米版)