日本の通信3キャリア別LTE考察。iPhone 5がLTEに対応するとして日本ではどうなるのか徹底予想(修正・追記あり)

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    日本の通信3キャリア別LTE考察。iPhone 5がLTEに対応するとして日本ではどうなるのか徹底予想(修正・追記あり)

    全ては、まもなく(といっても日付変わって深夜2時)明らかになるのですが、ここで日本におけるLTE の簡単なおさらいをしたいと思います。

    日経によると、現在日本の携帯事業の担っているドコモ、au、SoftBank3社ともにLTEのサービスを秋から強化すると公表していて、LTE事業の競争が激化することは明白なのですが、iPhone 5のLTE事情は日本のガラパゴスな事情とは相容れないかもしれません。

    LTE(Long Term Evolution)だけに記事もなが〜くなりそうなので、先に考察結果を述べますと、


    auは一足遅い感じ(本来は、2012年12月からサービス予定だったため)もしますが豊富な資本を投入することによってiPhone 5でLTEを利用可能になるかもひょっとするとWiMAX版のiPhone 5が発表され、物凄いau無双起こるかも。

    SoftBankはiPhone 5に対応するLTEに投資し続ければ、地道にLTEエリアが広がるでしょう。ただし、もしもiPhone 5でTD-LTE規格が使えるようになれば、スタート時から頭ひとつ飛び出ることになるかも。

    ドコモは...ごめんなさい。現段階でリーク情報がまったくないのでドコモ版iPhone 5は出ないと思います。でも自分でSIMを加工すればなんとかなるかも!?

    順に考察結果を見ていきます。まずは、auから。

    au

    auは今年の秋からFDD-LTE規格の2GHz、1.5GHz、800MHz展開していく予定だと、アナウンスされています。既に着々と整備が整っていて、まだ開始前なのに年度末には人口カバー率96%を達成予定と順調なようです。しかし、iPhone 5はその中だと2GHz帯しか対応しないのでは?と予想(世界的に見て800MHz、1.5GHz帯はマイナーで、まさにガラパゴス!!)されていて、人口カバー率96%の殆どは800MHz帯によるものと言われています。つまり、iPhone 5で使える2GHzで人口カバー率96%ということではなくて、しかも数も少ないです。数が少ない2GHzの電波塔は大急ぎで立てなきゃいけないみたいですね。期待しましょう。希望的観測としては、以前海外メディアBGRが伝えたことによるとWiMAX対応版iPhone 5も出るのではと噂されていて、もしそうなればau無双は確実ですよ! テザリングも制限なしで可能になるかもしれません。

    SoftBank

    SoftBankTD-LTE規格のSoftBank 4Gというサービスを展開していますが実はこれiPhone 5では使えないかもしれません。しかし、中国の6億人以上の利用者を抱えるChina MobileもTD-LTE規格を採用しており、Appleが広大な中国市場に乗り出すために、iPhone5がTD-LTEに対応する可能性はあります。もしそうなれば、SoftBank 4Gのエリアでは早速iPhone 5でLTEが使えるかもしれません。これが現実になればSoftBankはかなりアドバンテージを得られるのではないでしょうか。なんせ2012年度までに政令指定都市で人口カバー率は99%のようです。

    去年ですが、China Mobile会長が「AppleがTD-LTEにサポートする。」とまで言っています。個人的には、まだ中国政府主導の周波数割り当てに不透明さが残るので可能性は低いのではと思います。

    TD-LTEがiPhone 5で対応しないとなれば、 先日発表された、FDD-LTE規格(2GHz)のLTEで勝負しなければならず、こちらは具体的なロードマップが示されていませんので、実際に始まってみないとわかりません。

    ドコモ

    ドコモが展開しているLTE(Xi)のエリアは既に政令指定都市人口カバー率100%を達成していているようですよ。このXiの殆どが2GHz帯を使っていて、iPhone 5で2GHz帯(バンド1)の対応が決まれば今すぐに広大なエリアでLTEを利用することができるでしょう。auもSoftBankもドコモと同じバンド1の予定だと言われてるんでiPhone 5のバンド1対応は確定ですね。しかし、iPhone 5はドコモから出ないと思います。ドコモからnano SIMカードのリークは今のところありませんからね。一方で、T-Mobileからはnano SIMがリークされています。要するに、iPhone 5でドコモのLTE回線が「理論的には使えるかもしれない」けれど、問題はnano SIM。おそらくiPhone 5発売時点でドコモのnano SIMは取り扱ってないはずで、どうしても使いたいという人はmicro SIMを自分で加工して使えるかどうか試してみないといけません...。ハードルが物凄い高いように感じます。

    ということで、auとSoftBankのどちらかが先に、iPhone 5でLTEサービスの主導権を握れるかどうかは、

    iPhone 5がWiMAX版を出すか、TD-LTE規格に対応するかによります。前者ならauが、後者ならSoftBankが、快適なLTEサービスをいち早く提供できるのではと予想していますよ〜。

    ただ、WiMAX版iPhone 5TD-LTE規格対応がなければ、日本でFDD-LTE規格(2GHz)のLTEしか使えず、すぐに日本中でLTEが使えるようになるわけではないということに。LTEを使えたとしても、各社ともに1ヶ月何GBまでしか使えないなどの制限もかけてくるでしょうし、電池の減りも早くなることが考えられるので、そこまで焦らくてもいいのかもしれませんね。

    アメリカ(Apple)から日本(のiPhone5)になが〜い虹(LTE)が架かりますように。

    120910iphone5-event-poster.jpg

    iPhone 5に関するまとめはこちら!

    【9月版】iPhone 5の予想・噂・まとめはここだけ見れば大丈夫

    [日本経済新聞 , IT-Media Mobile , BGR , au , SoftBank , docomo , REUTERS , ウィキペディア]

    (宮城 省吾)