どんどん近づいてます!
ハリケーン「サンディ」に備えて、大統領選挙の遊説やら、グーグルのイベントやらが中止になってます。どんな規模のハリケーンなのか、NASA発表の地球画像を見てみましょう。以下はNASAが10月28日夜に撮影・公開したサンディの画像です。大西洋沿岸の光が見えて、それに沿うように巨大な雲が渦巻いてますね。
NOAA(米国海洋大気圏局)によれば、「サンディは五大湖周辺の気流との相互作用によって今後さらに勢力を増していく」そうで、米国東北部では「広範囲におよぶ被害が予想され、歴史的な規模になる可能性がある」とのことです。
サンディは29日夜(日本時間30日朝)にニューヨーク付近を直撃すると見られ、周辺地域には豪雨と強風が予想されています。NOAAでは、ハリケーンの中心だけでなく、その全域で警戒するよう呼びかけています。
NPRによると、ニューヨーク市内全域のスターバックスが29日は閉店するそうです。また、ニューヨーク地域では史上最大の嵐になると当局は予想しています。
昨年アメリカを襲ったハリケーン・アイリーンとサンディを比べると、サンディの方がずっと広範囲に広がっているのが下の画像でわかります。そしてその勢力は増す一方なんです。
北米地域全体と比べてもこんなに大きいんです。
北半球で見るとこんな感じです。
地球全体は以下です。これはNOAAが28日午前9時2分(米国東部夏時間、日本時間28日午後10時2分)に撮影したものです。
ちなみに以下のライブカメラでは、今現在のニューヨーク周辺の様子がリアルタイムで見られます(いずれも現在重くなっているようです)。
・自由の女神:女神の持っているたいまつのところに設置されたカメラで、HD動画と音声が確認できます。
・ブルックリン・ブリッジ:マンハッタン東側のイースト・リバーを望むカメラです。
・アトランティック・シティ(ニューヨークのお隣ニュージャージー州):波の高い様子が見えます。
・ワイルドウッド(ニュージャージー州):アトランティック・シティより少し南側のワイルドウッド沿岸です。
マンハッタンをはさんで流れる川もかなり増水しています。東側のイースト・リバーではこんな感じです(画像はArturas Rosenbacherさん撮影)。
西側のハドソン・リバーもあふれてきてます(画像はNigel Bakerさん撮影)。
訳者も現在マンハッタンにいるのですが、この記事翻訳時点(29日午後0時=日本時間30日1時)ではまだ小雨で、風がやや強い程度です。雨はそれほど降ってないのに、川だけがどんどん増水していく感じです。周りの人は敏感に反応していて、スーパーやドラッグストアでは電池、インスタント食品、缶詰、クッキー、パック野菜、ピーナッツバターなんかの棚が空っぽになりつつあります。
[以下追記1、29日午後4時(日本時間30日午前5時)]
ニューヨーク市内も風がだいぶ強くなってきました。マンハッタンの真ん中、57丁目と6番街の交差点付近のビル建設現場のクレーンが強風で折れてしまった模様です(画像はJonathan Waldさん撮影)。
マンハッタンの東側を走る高速道路、FDRドライブも冠水しています(画像はMike Ryanさん撮影)。
NOAAからは、サンディがニュージャージー沿岸へ速度を上げて進行中との警告が出されました。また、サンディが上空の空気とぶつかる地域では「ブリザード状態も予想され、最高2~3フィート(60~90cm)の積雪もありうる」そうです。
[追記2 29日午後9時30分(日本時間30日午前10時30分)]
CNNによれば、サンディはニューヨーク市の隣のニュージャージー州に上陸したようですが、風速は弱まって温帯低気圧になりました。訳者のいるマンハッタンのアップタウンでは、風は強いものの、だいたい東京の台風の中くらいのような感じです。とはいえ、油断は禁物ですね。
[CNN]