世界初! 脳の電気的な動きをリアルタイムで可視化(動画あり)

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    世界初! 脳の電気的な動きをリアルタイムで可視化(動画あり)

    モノを見た時の脳の動きをリアルタイムで可視化することに成功。世界初です。

    国立遺伝学研究所や埼玉大学脳科学融合研究センターからなるチームによる快挙。実験には熱帯魚のゼブラフィッシュの稚魚が利用されました。ゼブラフィッシュの稚魚が、周囲を動き回るゾウリムシを目で追う時の脳活動の様子をリアルタイムで可視化することに成功したのです。

    埼玉大学の中井教授は、神経細胞の電気活動を測定するカルシウムセンサー「GCaMP」をつくりました。 このGCaMPは、脳の電気的な活動時に発生するカルシウムと結合すると、光って見えるスグレモノです。これによって、脳内の「視覚地図」と呼ばれる領域の動きを観察することができました。

    この「視覚地図」は、ヒトや魚など視覚を持つ、全ての動物に共通する構造的な特徴です。今回の研究が、視覚情報の認知プロセスにおける神経活動を明らかにするための手がかりとなるとのこと。

    人間の脳は、宇宙の神秘並にまだまだわからないことだらけ。だから脳の謎が紐解かれてゆくたびにドキドキ興奮しますね。近い将来、自分達の脳についてより理解が深まり、科学や哲学が今よりも一層発展するはず。視覚情報認知のしくみが解析されれば、ブレイン・マシン・インターフェースの研究などとコラボして、完成度の高い人工眼球なども生まれたりするのかな。

    動画は以下からどうぞ。

    サイエンスポータル , CurrentBiology , 国立遺伝学研究所

    (西條鉄太郎)