噂はただの噂でしたか。
アップルの噂/都市伝説で必ずでてくる話の1つがこれ。「アップルって、新入社員にフェイク製品プロジェクトやらせるらしいよ...。」本当のプロジェクトに携わる前にフェイクプロジェクトを、その目的は忠誠心を見極めるため、だなんて言われています。が、この話はどうやらただの作り話だったようです。
ネタ元Ars TechnicaのJacqui Cheng記者がアップルの匿名スタッフに取材したところによりますと、そのようなフェイク製品に関わったという人はいない、少なくともその証拠は無いということがわかりました。
では、このフェイク製品の噂がどのようにしてうまれたのか...。アップルのスタッフは、人によって専門的な作業を行なうため、ある特定の範囲内でプロジェクトに参加しています。なので、自分の目の前にあるモノは理解しているが、これがどのように使われて行くのかわかっていない、つまり全体が見えないという場合が少なからずあるのです。それが面白可笑しく話されるうちに、尾ヒレがついて「どうやらあれは、フェイクプロジェクトらしいぞ」なんて言われるようになったとか。
そもそも、Ars Technicaも指摘してるようにNDA=秘密保持契約というものがあれば、フェイクプロジェクトなんてよっぽどのことがない限り不要でしょう。雇用前に企業はプロジェクトの概要を教えてくれはしません。雇用時に秘密保持契約を結めば、企業の秘密は外にはもれない、漏れたら解雇です。秘密保持契約があれば、普段から常にフェイクプロジェクトなんてものにお金と人員をさくのは無駄と言えるのではないでしょうか。
とは言っても、面白可笑しい都市伝説はなくならないものですけれど。
そうこ(Mario Aguilar 米版)