史上最高画質なんだけどオフライン環境では何も出来ないタッチ対応のMacBook Pro対抗機「Chromebook Pixel」が米英で発売になりましたね。
まだ大して触ってないのに決め付けるのも悪いんですが、もうコンセプト聞いただけで「米大陸のど真ん中のカンザスでシーフード買う」ような違和感があります。ここでは買ってもしょうがないと思う理由を並べてみました。
1300ドル(LTE使う人は1450ドル データ使用料)あれば、Windows 8とかMacBook Airのいいの買えます。あと50ドル足せば似たようなretinaディスプレイのMacBook Proだって買える。他のノートの良いところは、Pixelみたいなパチ物と違って正真正銘のコンピュータだということです。
Chrome OSはダイエットコンピュータみたいなもんですからね。基本的なことはできる。というか基本しかできない。Chrome OS使うと、インターネットができて、Google Docsで簡単なワープロもできて、YouTubeでビデオも楽しめて、グーグルのウェブサービスは全部できて、Chrome拡張機能で「アプリ」も追加できる。 でもChrome OSは外の世界と互換性がないから、他のフル機能のソフトウェアは使えないんです。(訳者:プリンタも使えるのはクラウドのだけ。他のはドライバないよ)
今までのChrome OSノートだったら2、3万円の超安だったからそれも許されてたけど、1300ドルでそれは...やっぱりないなと思うのです。
2. 画面が糞
Pixelはアスペクト比3:2です。理由は「ウェブ閲覧は縦に使うから」。それは当たってるかもしれないけど、こんなに縦に長いんじゃ目が行ったり来たり泳いでしまいますよ。3:2のディスプレイでビデオ見てる自分の姿、想像できる? 巨大なレターボックス(上下余白)が邪魔になって動画にちっとも集中できないんじゃ...ごめん、想像しなくていいです。
3. まだある、画面が糞な理由
ピクセル密度が高いのは良いことです。画素のブツブツも見えなくて超鮮明、全部すごく綺麗に見えて最高...Chromebook Pixelにはそういう画面が搭載になってます。でもこれもバッテリーが減るだけでピクセルの無駄使いなんですよ。だって、このピクセル密度に合わせて作られてないものは全部ゴミに見えるんだから。そんなこと言ったら同じ理屈でRetina版MacBook Proも糞だけど。
いくらPPI高くても動画にはなんのメリットもないので期待しないように。Pixelは、13インチRetina版MacBook Proの足枷になってるあのパッとしないインテルHDグラフィックス4000が入ってるので。どっちみち遊べるゲームはAngry Birdsぐらいだから誰も気にしないという話もありますが。
4. ストレージ
Pixelの内蔵ストレージはたったの32GBです。10年前だったらこれでも良かったけど今の時代で32GB...まあ、オンラインのクラウドのストレージは1テラバイト無料で使えますけど、クラウドはネット繋がる場所じゃないと使えませんからね。それに無料なのは最初の3年間で、その後は月50ドルかかるんです...自分のもの保存するだけで年間600ドル...。
5. LTEも無料で使えるのは月100MBまで
LTE通信プランを附属したのはナイスなんですが、無料で使えるのは月たったの100MBで、その無料というのだって最初の2年間だけなんですよね。テキスト読む分には100MBあれば十分ですが、もう21世紀ですからね...今の使い方したらアッという間でしょう。
アメリカならベライゾンのデータプランに加入すれば増量できますが、それはそれで月々の負担になりますし...ただでさえ高いのに。
6. この値段なら他のノート買う方が○。もうなんでもいいから
というわけで、同じ予算出すなら他のラップトップ買う方が得です。欠陥品が届いたら話は別だけど。PhotoshopもゲームもSpotifyもできるし、動画見るときも巨大なレターボックス出てこないし...コンピュータ買って当たり前にできることが当たり前にできますよ。グーグルが予め敷いたレール以外のことも。1300ドルなりのことができる。
Chromebookも安いならいいんです。最低限のことができる安くてシンプルなコンピュータ。これはコンセプトとしても最高です。でも今回のPixelには、KIAの車に高級車のリムつけるみたいな自己矛盾、不条理を感じてしまって、時間、お金の無駄じゃないかなぁと思ってしまいました。(Google Driveのヘビーユーザーでクラウドプリンタもってる人には最高でしょうけどね)
Sam Biddle(原文/satomi)