Gunosyと過ごした4週間〜1か月で推薦記事はどう変わったか

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    Gunosyと過ごした4週間〜1か月で推薦記事はどう変わったか

    TwitterなどのSNSと連携し、自分の興味に合った記事やニュースを毎日届けてくれるサービス「Gunosy」。iPhone版アプリのリリースから約1か月が経ちました。

    このアプリの魅力は、やはり独自のアルゴリズムでユーザーのSNSアカウントを分析し、ユーザーに合った記事を推薦してくれるところにあると思っています。私はニュースをチェックするツールとして「Sylfeed」「SmartNews」などを使っていますが、そもそも前者はRSSリーダーですし、後者は不特定多数の人にニュースを配信するもの。Gunosyはユーザーに記事を「提案」してくれるという意味でこれら従来のアプリとは一線を画しており、そして何より近未来的です。iPhone版アプリリリースのニュースを聞くや否や、私はさっそくダウンロードしたのでした。

    ...あれから数週間。Gunosy先生から推薦される記事を見てみると、「から揚げ粉でクッキーを作る」やら「ガトーショコラの作り方」やら。いつも外食ばかりの男が興味を持つ分野からは程遠いものばかり...。どうしたGunosy、自慢のアルゴリズムはどうなっちゃったのGunosy...。

    ウェブ上ではGunosyに対して称賛の声が上がっています。しかし、私に届くネタは、おおよそ私が欲しているものではありませんでした。なぜ自分のGunosyの精度が極端に低いのか? もとよりFacebookしか連携させていない(Twitterは休止中)のが原因なのかもしれませんが、だとしても、三度の飯よりFacebookが好きなスマホ中毒の男に、ゆるふわ料理レシピばかりを推薦するのはいかがなものなのでしょう?

    ちなみに筆者は特に料理系の記事にFacebook上で「いいね!」をしたりシェアをした記憶がありません。Gunosyでレコメンドされる料理系記事に対してもアクションをしてるわけではないのです。

    とはいえ、新サービスに対しては長期的な視野で見ることが重要。Facebookが人々に浸透するまで時間が掛かったように、Gunosyが私に最適化されるまでにはしばらくの時間が必要です。というわけで、推薦してくれた記事を1週間ずつ追いながら、Gunosyがユーザーの興味関心を分析していく様子を見てみましょう

    リリース直後(1月31日)

    GunosyのiPhoneアプリがリリースされたというニュースを聞き、さっそく私もダウンロード。リリース初日(30日)には記事リストが発行されなかったため、翌日(31日)のものを見てみることにします。推薦されたニュースはこちら。

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    ・太ってなくても要注意!?あなたを襲う「二重あご」撃退法(ガジェット通信)
    ・ビール煮ぶたさんのチーズ焼き(とらねこ日誌)
    ・「板チョコ」と「卵」だけでガトーショコラ!?超簡単なチョコレートレシピまとめ19個(M3Q)
    ・ダイエットに新手法か、食事のタイミングが重要=研究(Reuters)
    ・ググレカスが僕から奪ってしまったもの(ウサギは走り、カラスは空を飛ぶ)

    IT系ニュース、ガジェットニュースが欲しかった私。まったくかけ離れたニュースを推薦されて困惑気味です。本当にありがとうございました。

    しかし1~3位を美容・料理が占めているのは、何か理由があるのでしょうか。ほとんどこういった投稿をしたことはないんですけどねえ...。

    1週間経過後(2月7日)

    日銀総裁の辞意表明に揺れる2月第2週。Gunosy導入から1週間が過ぎ、そろそろGunosy先生も私の嗜好を理解してくれたはず...。2月7日のリストは以下の通り。

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    ・ダイエットにいい油、悪い油(日本経済新聞)
    ・父の日 メタボ予防おつまみレシピ(見て楽しい、作って美味しいE・レシピ)
    ・自作 「天下一品」への道(そうだ!自分でラーメンを作ろう!)
    ・「それがリーダーってもんだよ」(quipped)
    ・運命の輪に操られない為に、負けない自分を作る7つのスタイル(スピリチュアリズム)

    「ダイエット」・「メタボ」と、「天下一品」という相反する内容の記事を推薦してくれました。天下一品のラーメンは好きですが、自分で作ろうなどとは一度たりとも思ったことはありません。もしやこの組み合わせ、Gunosy先生が私の将来を案じて健康系記事を推薦してくれたのかも。

    それにしても、なぜ父の日の記事を2月に推薦したのでしょう...。

    2週間経過後(2月14日)

    バレンタインデーキッスな2月第3週。バチカンでは教皇の退位表明、隣国では核実験があった騒がしい週でしたが、Gunosyはどのような記事を届けてくれたのでしょうか?

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    ・2012年に身についた良習慣ベスト7(はまラボ)
    ・米国のスマホ満足度でiPhone5が5位に、上位機種はAndroid(ITpro)
    ・塩麹ポークカレー~ピザ(COMPLEX CAT)
    ・日本の携帯市場占有率2012年の首位は...なんとAppleだった!(TechCrunch)
    ・web系フリーランスをモンスタークライアントから守る契約書(ウェブさえ)

    耐え忍んで幾年月。ようやくガジェットニュースが上位にランクイン。ギズとライフハッカーに記事を書いている筆者としては、まさしく面目躍如でございます。しかし、いまだに料理系ニュースが上位に推薦されているのが気掛かりです。最近話題の「塩麹」を使ったポークカレーの記事でした(筆者注:別に料理の記事が嫌というわけではありません。ただ「IT系のニュースを欲している」のです!)。

    ・ちなみに

    2月11日には、自分の書いた記事を逆に推薦されるという始末。興味があるから記事にするわけで、あながち間違いではないのですが...。

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    3週間経過後(2月21日)

    2月も下旬に差し掛かり、そろそろ暖かくなってきてもいい気がする2月第4週。ロシアの隕石落下も気になりますが、果たして私のGunosy先生はどのような記事を推薦してくれたのでしょうか?

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    ・人生を充実させるために知っておきたい-先送りせずにすぐやる人に変わる7つの方法(コレイイ(・∀・))
    ・世界一の朝食を自宅で!「bills」のリコッタパンケーキの作り方(nanapi)
    ・コーンフレークを使った超簡単&揚げないサックサクのクリスピーチキンの作り方を紹介するよ〜!(Pouch[ポーチ])
    ・問題解決には「締切」がもってこい(ライフハッカー[日本版])
    ・絶品!肉汁がジュワっと溢れだすハンバーグ!誰もが簡単に出来る作り方(Life is once)

    料理系記事再び。先週多かったIT系の記事がなくなってしまったのは残念で仕方がありません。「世界一の朝食」で有名なbills。私は横浜赤レンガ倉庫店に行ったことがありますが、行ったのは2011年の2月。なぜ今になって推薦されているのか不明です。

    大事なことなので2度言います。「私はIT系のニュースを欲している!

    1か月経過後(2月28日)

    2月の最終日。花粉症の人は目がかゆくなり、鼻がムズムズし始める頃。日経平均株価の推移も気になりますが、Gunosyが推薦してくれた記事はどうなっているのでしょうか?

    もうダウンロードして1か月経ちましたからね~。そろそろユーザーである私の嗜好を理解してもいい頃だと思いますが...。

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    ・自己嫌悪から抜け出し自分を好きになるための4つの方法(らふらく^^)
    ・「キャラ」を演じて、恥ずかしがり屋を克服しよう(ライフハッカー[日本版])
    ・「えのきの山」が新発売だと......!?(ねとらぼ)
    ・格差社会の食生活で若者の"オヤジ化"が加速している(週プレnews)
    ・イケアのミートボール、アジアでも販売停止−日米豪などでは継続(WSJ.com)

    結局、ITニュースがトップに躍り出ることはありませんでした...。結構、ガジェット系やITサービス系のネタをFacebookに投稿していたのですが、1か月経っても反映されることなく終わりました。Gunosy独自のアルゴリズムとは一体どういうものなのか、依然として謎のままです。この結果はIT系ライターとして不覚。内心忸怩たる思いです。

    しかし、ライフハック系記事が躍進。Gunosy先生の教えに従い、自己嫌悪から抜き出し自分を好きになる方法を学びつつ、キャラを演じて恥ずかしがり屋な性格を克服しようと思います。

    最後に

    Gunosyを使うと自分のフィルターを通さずに情報収集できるので、興味のない分野のネタも集められます。しかし、本当に欲しいジャンルの情報だけを手に入れたいという人にとっては、RSSリーダーのほうが向いているでしょう。もちろん、数か月Gunosyを使い続ければもっと精度が上がるかもしれません。数か月後、再度推薦記事を検証してみたいと思います。

    月並みな結論になりますが、自分のニーズに合ったツールを使うのが一番です。まずはいろんなツールを使ってみて試してみてはいかがでしょうか。

    Gunosy

    (安齋慎平)