すべてのコントロール・ハブへと進化。
今回Xbox Oneとともに発表された新Kinectは、Xbox Oneに内蔵されてるわけじゃありませんが、Xbox One1台にひとつ必ず付属してきます。そのKinectは今回、ゲームはもとよりメディアコンテンツのコントロールにも重きを置いているようです。
Kinectにはこれまでもボイスコントロール機能が内蔵されていましたが、今回はそれが今までにないほど強く推し出されています。Xbox Oneのほぼすべてが音声でコントロール可能であり、それを実現しているのが新しいKinectの耳なんです。そしてKinectの目ももちろん重要で、座ったままちょっと手でジェスチャーするだけで、コントローラーなしでもインターフェースをいじれるんです。
新Kinectは、Xbox One全体のコントロール・ハブとしての機能も持っています。Xbox Oneのコントローラーを持ってTVの前のソファに座れば、Kinectが察してくれて、勝手にシステムを立ち上げてくれます。怖いかもしれませんが、すごい機能です。
新Kinectのハードウェアは今までにないほどパワフルです。新しいセンサーはユーザーのすべての関節を検知して体のモデルを作り、ユーザーの体のバランスを推定したり、心拍数も見るだけで測定したりしてしまいます。見るだけで心拍数がわかるなんて、カメラの性能の高さがうかがえます。動画は1080p、60FPSで撮影でき、視野も旧Kinectより60%広がりました。今回のKinectには変調赤外線ビームと「タイム・オブ・フライト」技術が搭載されています。後者は、光がKinectから出てユーザーにあたり、Kinectに返ってくるまでの時間を検知することでユーザーとの距離を測る技術です。これによって旧Kinectのライティング問題が解決されるはずで、そうすれば真っ暗な部屋でもプレイできるように(それがしたければ)なります。
もっと実利的な面でいうと、新Kinectは従来よりぐっと小さなもの、たとえば顔や、手が開いているか閉じているかまで検知できます。すごいですが、PlayStation 4 Eyeと張り合うにはこれくらい必要なんだと思われます。PlayStation 4 Eyeは1280x800の精細さでKinectのような人体トラッキングが可能で、視野角は85度、DualShock 4などのアクセサリと連動したり、単体で動いたりもできます。
とはいえ、初代Kinectだって最初見たときはすごい感じがしましたが、実際使ってみるとそんなにすごくないところとか、便利じゃないところも見えてきていました。マイクロソフトはそこから学んだこともあるでしょう。彼らは今Kinectのコントローラーとしての可能性に大きく賭けているので、モーションコントロールゲームも今までにない、本当にすごいものが実現されるかもしれません。仮にそこまでいかなくても、オールインワンのメディアコントロール機能によって、新Kinectは確実に「単なる面白い周辺機器」を超えた何かになっています。
Eric Limer(原文/miho)