ついにiPhone からExcel やWord、Powerpointがちょいちょいっと修正できるように!?
長い間「出る、いや出ない」と囁かれていたMicrosoft OfficeのiOS版がついに登場しました。ただし利用できるのは限られたユーザーのみ、そもそも日本ではまだリリースされていません。
利用するには
まずはじめに、Office for iOSは誰でも無料利用できるものではなく、年間100ドル(約1万円)のクラウドサービス Microsoft Office 365 の加入者のみが利用可能、そして現在iPadバージョンはありません。
(Microsoft Office 365は、日本では10ユーザーまでの小企業向けのプランだと、1ユーザーあたり1,030円/月を契約する必要あり)
Office 365 の利用が前提となっているので、SkyDriveやSharePoint にある文書や、デスクトップの Officeで扱っていた文書を外出先で確認したり編集するためのコンパニオンアプリの位置づけですね。
まずはじめにアプリにサインインすると、SkyDriveにあるファイルを開くか、新規にWordのドキュメントかExcelのスプレッドシート開くか選択します(PowerPointを新規作成するオプションはありません)。
さらに新規作成の場合、WordやExcel用のテンプレートを選ぶことができますが、若干不安定です。
Office for iPhone from Gizmodo on Vimeo.
Wordについて紹介
テンプレートは便利といえば便利ですが...。
アウトラインのテンプレートは、主題が2つくらいなら使いやすいのですが、リストを追加しようとすると使いづらいです。
特別な事情がない限り、アプリだけで新しいドキュメントを作成するのは骨が折れる作業なので避けたほうが良いですね。
編集においても、新しい画像の追加は出来ず、段落のフォーマットは出来ず、フォントの変更は出来ず。
基本的にはWordでできると思っていることはだいたい出来ないと思って良いかも。
文字を長押ししてコピー&ダブルタップでペースト、というiOSの通常のコピーアンドペーストの機能はそのまま使えますが、かなり不安定で、2回に1回はハイライトした選択文字を広げる事ができません。
これまで以上に文章の編集に時間がかかることが期待できます。
集中したければラップトップで編集できる環境に戻ったほうが良いですね。
Excel
Excelについて、Office for iOSの中では一番マシだと思います。
セルに色をつけたり、様々な図を作成したり、自動調整したり、並び替えが出来たりしますよ。
新しいスプレッドシートを作成したり、ちょっとした表計算をしたり、修正したり、というのはどうにかできそうです。
PowerPointは
PowerPointの編集は全く期待しない方が良いでしょう。
WordやExcelと違って、新しいプレゼンテーションを作成することができません。
様々なスライドのテキストを編集することは自由にできるのですが、問題はテキストボックスのサイズも、フォントも、フォントサイズも、色も、レイアウトもその他諸々の調整ができません。
もちろん、スライドを見るだけなら全く問題なく使えますし満足いくものだと思います。
しかしながらアプリは何故かスライドの順番を変えようとするときもあるんですよね。
良いところ
Office for iOSで評価できるとすれば、特定の文字やパラグラフ、セルなどにコメントができるところでしょうか。複数人にシェアされて共同編集する場合には便利な機能だと思います。SkyDriveにアクセスできるだけではなく、様々なSharePointsにもアクセスできます。
ドキュメントを共同編集したい場合には、この機能はアプリの価値を高めると言ってもよいでしょう。
ただ、コラボレーションするならGoogle Docsでも良いよねって話でもありますけど...。
MicrosoftがようやくリリースしたこのアプリはビジネスニーズのMicrosoft Office 365の有料ユーザーのみに開放されたアプリで、iPad版もありません。
Microsoftはウェブアプリの方を推奨しているようですし。
もしあなたの会社でMicrosoft Office 365に加入していてこのアプリが利用できるのであれば、少しは役に立つかもしれませんが、Microsoft OfficeのiOS版のためだけにOffice 365に加入する必要はありません。
オフィスドキュメントにアクセスして少しだけ編集できる、それだけしかできませんから...。
mayumine(ASHLEY FEINBERG 米版)