ついにでたMoto X! でた、でたぞー!
何も驚くことはない。ずいぶんと噂されていましたからね。Motorolaがグーグル傘下になって以来初のクロスキャリア端末、Moto X。ということで、端末に実際触ってきました!
デザイン
Motorolaと言えば、ここ数年そんなにデザインには凝っていなかった印象。少なくともメジャーな一般ウケするデザインではなかった。ベライゾンからでているDroidシリーズはギークよりだったし。今回のMoto Xは、そんなMotorolaのイメージを一新する端末デザイン。少し丸みを帯びたボディ、角も背面もカーブがある(下画像のように、HTC Oneよりも角の丸みは大きい)。この丸みボディのために、Motorolaはバッテリーまで特注したんだそうです。うん、こだわりを感じますね。
特注バッテリーからもわかるように、端末全体で無駄は全く見られません。丸みボディに合うように、無駄なスペースがでないように作られているわけです。スクリーンサイズで言えば、HTC Oneの4.7インチと同じだけれど、Moto Xのボディは少しばかり細い5.09×2.57インチ(HTC Oneは5.41 x 2.69インチ)。重さも4.58オンス(約130グラム)で5.04オンス(約142グラム)のHTC Oneよりも軽い。これは本当に素晴らしい! 同じスクリーンなら、端末全体が小さくて軽い方が重宝されるに決まっていますからね。
背面にもこだわりがあるみたいです。触り心地はソフトで、しっかりと握りやすい。指紋がつかないのもいい。
全面は、4.7インチのAMOLEDディスプレイ。720×1280ピクセル(316PPI)。この点に関しては、1080pディスプレイを期待していた人はがっかりしているかもしれないですが、実際見てみると、よっぽどこだわりがある人じゃないとその差は気にならないくらいです。316PPIだって十分高画質なのだから(ちなみに、iPhone 5のRetinaは326PPI)。なにより、AMOLEDスクリーンで、画面は明るく色も鮮やか。黒も墨のような黒でこれもいい。99%の人は、このスクリーンを見て十分満足すると思います。
パフォーマンス
Moto Xの内部は実にユニーク。X8 Mobile Computing Systemが採用されています。これはSoC方式ではないMotorolaの新システム。CPUは、Qulcomm Snapdragon S4 Proデュアルコアクロック、1.7GHz。ギークな人はこのCPUに不満かもしれませんが、これにさらにクアッドコアAdreno 320 GPUとプロセッサーが2つ(それぞれ自然言語とコンテキストコンピューティング用、どちらも低パワー)ついているのです。この2つのセンサーがあちこちで活躍していて総合8コア、それぞれの役割によって最適化されているわけです。RAMも2GB。
何よりも使ってみて大事なのは、そのスピード。これは速い! 端末に触っていたのは数時間ですが、タイムラグを感じることはなし…はやいはやい! 体感ではHTC One、Galaxy S4、iPhone 5に勝るとも劣らないスピードです。アプリ起動も瞬時、スクロールもこれまたスムーズ。
ソフトウェア
Motorolaがグーグル傘下となっているのに、Moto XはAndroid 4.2.2 (Jelly Bean)搭載。4.3のリリースは1週間前だったのですが、4.3の搭載は無理だったんでしょうか…。大きなアップデートではなかったとしても、4.3を搭載することでパフォーマンススピードに影響あったはずでは。4.3ならばBluetooth 4.0のサポートがあったのに…。この点が少し残念。
それを除けば、じつにクリーンでシンプルにAndroidを使っていて、過去のMotoBlurのようなゴチャゴチャはない。Motorolaは、大きなデザインチェンジをすることなくシンプルにして、幾つかのメジャー機能を追加したという感じ。
■タッチレスコントロール先週のMotorola Droid(ベライゾンより)で発表された機能。この機能をオンにすると「OK, Google, Now!」という言葉で、ボイスコントロール機能がフル活用できます。ナビケーションからネット検索、電話発信からメール送信、アラーム設定に至るまで、ありとあらゆることを端末に触ることなく声でコントロールできるという。また、面白いのがユーザーの声に反応するところ。つまり、他人が端末に話しかけても知らん顔。ご主人様の声にのみ反応するように訓練できるみたいです。
■アクティブディスプレイMotorolaの独自リサーチで、平均的なユーザーは、日に60回端末のオン/オフを切り替えるという。ほとんどそれは時間を確認するとか、通知をチラ見するという他愛もないことなんですけど、その度に画面全体LEDを光らせていたのではもったいないですよね。そこでAMOLEDならではの光っているピクセルのみ電力を喰うという特性をいかして、時間や通知を簡単に表示できる仕組みになっています。つまり、ポケットから端末を出す、裏返っていた端末を表にひっくり返す、そうした時に必要な箇所だけ見ることができるということ。Motorola曰く、これによってバッテリーの保ちが少し向上するみたいです。もちろん、通知チェックをすると、そのページに直接飛べる。それでもってセキュリティはカスタマイズで設定変更ができます。
カメラ
Moto Xのカメラは10メガピクセル。しかし、注目したいのはそのセンサー技術、他で使用されているものとは少し異なるのです。Clear Pixel Technologyと呼ばれるのがMoto Xに搭載されているセンサー技術で標準のRGBではなくRGBC。このCはClearのC、これが光をより取り込むのです。Motorola調べによると、従来のセンサーよりも75%も取り込む光の量がアップしているのだそう。F/2.4という仕様と合わせると、他社のスマートフォンよりも2倍速く写真が撮れます。つまり、ブレが減るということ。。デモで行なわれた噴水の写真では、水の玉が玉として止まって見えていました。暗所での撮影にも期待がかかる。端末を触っている時に、さっと写真も撮ってみた(下の画像)が、これに関しては、もっとテストしないと名言しにくいところ。
またカメラ周りでもユニークな小技がきいています。。例えば、端末をもって手を数回ふると、すぐさまカメラアプリが起動するとか。Motorola曰く、スクリーンオフの状態から最速2秒で写真が撮れるのだという。残念ながら、このジェスチャー起動はうまくいったりいかなかったりなんですけれど…。ハンズオン中には、3~4回に1度といった感じ。
カスタマイズ
Moto Xがカスタマイズにおいてナンバー1なのは間違いないでしょう。Moto Makerは、オンラインカスタマイズストアとなります。前面は2色、背面は18色、そしてアクセント色(ボタンやリング等)に7色。背面には、自分の好きな文字をいれることもできます。カスタマイズ費用は、本体価格込みで4日以内の発送が約束されています。ちなみに、このカスタマイズはすべてテキサスの工場で制作されるそうです(結果、テキサス州フォートワースの街に2000件の雇用を創出)。
また、Sol Republic JAXのイヤフォンもカスタマイズの一環として選ぶことができます(どうやらこれも、価格は本体に込みのよう)。
こんなウッドパネルもあります。
せっかくのクロスキャリア端末なのですが、発売当初はカスタマイズはAT&Tユーザーのみ。もちろより多くのユーザーに提供するために、今後他のパートナー企業との調整をするみたいです。ユーザーは、AT&Tのお店でカスタマイズをし、その日は黒又は白の貸し出し端末を持って帰宅。すると4日以内、カスタマイズオーダーした端末が届くので、貸し出し端末と交換で受け取るという仕組みです。
発売時期
米国での発売は、8月下旬(又は9月頭)に、Verizon/AT&T/Sprint/T-Mobile/US Cellular等から発売予定。小売り希望価格は、16GBが200ドル、32GBが250ドル、どれも2年契約しばり。しかし、キャリアによって独自のディスカウントを行なう可能性もあるかもしれませんね。また、Google Driveでの15GBの無料容量に加え、2年間だけ無料でさらに65GBついてきます。Play Storeでは、アンロック版のMoto Xも登場しましたが、価格はまだ未発表。
ハンズオンで数時間触った感じはかなり良いです。感嘆もの。フルレビューまでしばしお待ちを!
そうこ(BRENT ROSE 米版)