「あんたあたしの携帯盗聴してるってホント?」と独メルケル首相に電話で直接抗議され、「するわけないじゃないですか(キリッ)」と否定した米オバマ大統領ですが、な~んと米国家安全安全保障局(NSA)が電話盗聴してる国家元首は世界に35人もいることが、その翌日のスノーデン最新暴露で明らかになりました。
菅官房長官は安倍首相の携帯電話は「問題ない」と言ってますが、グッドラック。
英紙ザ・ガーディアンのジェームズ・ボール記者がエドワード・スノーデン氏から入手した極秘メモによりますと、NSAは「顧客」渉外の部局(ホワイトハウス、国務省、国防省など)に名刺ファイルのデータを出すよう求め、世界外交を率いる政治家たちの電話番号を監視システムに加えていました。
ある政府の高官(匿名)は国家元首35人(匿名)の電話番号を含む200名の電話番号をNSAに提供。するとNSAは直ちにこれらの電話番号監視の「任務」を発動していました。文書の日付けは2006年10月。ブッシュ政権当時から「国家元首の電話番号が日常的に監視されていた」ことに。
今月14日ワシントンポストが報じたスノーデン暴露では「NSAは世界中の連絡先を何億件という単位で収集している」こともわかっています。今時分こんなまどろっこしい情報収集はしてないと思いますけどね。
9月にはメキシコのルセフ大統領やメキシコのペニャニエト大統領のメールと電話も2012年当時傍受していたことが明らかになり、ブラジルはこのことがもとで今、「アメリカのインターネットを全部ぶった切ってやる!」という話にまで発展しています。やはり元首の電話盗聴というのは国家の威信に関わる問題なんですね…。
当然オバマ大統領は否定に躍起。水曜にはホワイトハウス報道官ジェイ・カーニー(Jay Carney)氏が「米政府はメルケル首相の通信は監視していないし今後するつもりもない」と言いましたが、ドイツ側は「なんで過去形がないんだ! やっぱりやってたんだろ!」と疑念を募らすばかり。アメリカとしても世界第4位の経済大国ドイツは敵に回したくないはずなのですが…。
こんなアチコチちょっかい出してるんじゃ、DDoSの逆火柱立つのも無理ないよって思っちゃいますよ。
UPDATE:NSAのサイトが金曜DDoS攻撃か何かでダウンしました。
[Guardian]
ADAM CLARK ESTES(原文/satomi)