キーノートは日本時間6月26日午前1時から!
グーグル最大のイヴェント、I/O(以下I/O)は来週6月25日(日本時間26日午前1時)にキーノートが始まります。そこではいろんな技術的セミナーもありますが、お楽しみはいろんなテクノロジーや製品の発表です。どんな発表がありそうか、あってほしいか、またはお預けになりそうかをここでまとめます。
多分発表されそうなこと
・スマートウォッチ「Android Wear」グーグルのAndroid Wearは公式発表されただけじゃなく、すでにモトローラとLGというパートナーまでいます。もう動いているところも見られます。だからI/OにはモトローラかLGかその両方が登場する可能性は高いし、もしかしたら自社ブランドのNexus的スマートウォッチもあるかもしれません。グーグル自身スマートウォッチ企業を買収してますし。
・Google Fitスマートウォッチがあるなら、フィットネス系サーヴィスがなくちゃ意味がありません。Google Fitの噂も出ているし、アップルとかサムスンもすでにフィットネス系プラットフォームを作ってます。もし発表されるなら、腕時計型とかフィットネスバンドが出てくるだけではないと思われます。グーグルはすでに歩数計的な機能をGoogle Nowに組み込んでいるので、Google Fitはその機能をデヴェロッパーが使うためのフレームワークになるのでしょう。
・YouTube Music去年は音楽サブスクリプションサーヴィスGoogle Play Music All Accessが発表されましたが、悪くはなかったもののそこまで注目もされませんでした。でも今年はついにYouTubeの音楽サーヴィスが発表されて、YouTubeが名実ともにSpotifyの競合になるのではないかと思われます。噂では権利関係の交渉中と言われているので間もなく発表じゃないでしょうか。
ただYouTube Musicではインディーズ音楽を実質的に締め出しているとも言われていて、それはYouTube MusicにとってもYouTube全体にとっても自損行為です。なのでもしグーグルが進め方を変えたりすれば、この発表はもう少し後回しになるかもしれません。
・一般ユーザー向けグーグルグラスグーグルグラスはもうだいぶ前から販売されてはいますが、それはデヴェロッパー向けのみでした。今年のI/Oではついに一般ユーザー向けグーグルグラスが発表されるかもしれません。ここ最近グーグルはグーグルグラスの購入条件をゆるめていて、デザインも普通っぽくしたり、普通のユーザーにとって使いやすい方向に動いています。
今の状態をたとえていえば、グーグルグラスは長いことミニプールで泳ぐ練習をしてきた子供のようなものです。そろそろ沈むか泳ぐか判断すべきでしょう。最大の疑問は、ベータ版の1,500ドル(約15万円)という価格がどうなるかってことです。
・Android Silver、そしてNexusの死噂ではグーグルがついに「Nexus」を終了させると言われてますが、それは名前上のことで、考え方は残るという説もあります。Nexus亡き後は「Android Silver」が引き継ぐという話です。Nexusと同様に素のAndroidを生かすハードウェアを採用しつつ、今までみたいな「唯一選ばれし端末」的な位置づけではなくなるのではと言われています。つまりアンロック版とかGoogle Play Edition的なものをグーグルに限らず作れるということです。グーグルの技術の真髄をより良いハードウェアで楽しめるようになることを期待したいです。
・その他Androidの改善Android 4.4 KitKatは去年10月リリースされたばかりなので、完全に新ヴァージョンのAndroidはまだ期待できません。でも、ヴァージョン名がKitKatから変わらない程度の改良とか、少なくともいくつかのアプリのアップデートくらいはあってもいいと思われます。
とりあえずはGoogle Nearby、これは友だち同士でストーキングしたりされたりができるアプリです。またはMoto Xみたいにつねにユーザーの声を待ち受けてる機能が全Androidフォンに搭載されるとか。できれば両方来てほしいですし、他にもサプライズがあるといいですね。
・Android TVAndroid TVはグーグルのTVに対する10億回目くらいの挑戦になるはずで(今はまだChromecastだって評価されてますが)、それがI/Oに登場する可能性は高いです。リーク情報もありましたし、今年のCESでもステルスで登場してました。Nexus Qがまた出てくるかっていうと多分ノーですが、その後継機が出てくるかもしれません。もしかしたら発表されること
・Hangoutsの改良版とGoogle Voice終了Google Voiceはもう終わってもいいし、そうするべきです。そして燃え尽きた灰の下から生まれ変わったHangoutsが立ち上がるんです。そんな発表がI/Oでありうるかというと、「もしかしたら」レヴェルです。Google VoiceとHangoutsの融合は、Hangoutsの誕生以来いつかやらなきゃいけなかったことで、今アップルがiOS 8とOS X YosemiteでiMessageを改善したのと比べるとHangoutsはジョークみたいに見えてしまいます。そろそろオーヴァーホールされてもいい時期です。
・新タブレットグーグルがリデザインしたNexus 7を発表してから1年以上経っていて、Nexus 10からはもう2年になります。新タブレットがあるというリーク情報はどこにもありませんが、仮に次のタブレットがあるとすればそろそろ来てもいい頃です。それにAndroid Silverプログラムの噂が本当なら、グーグル印のタブレットを送り出すのは有効なんじゃないでしょうか。
・Project Tangoの拡大グーグルは周囲の環境をマッピングできるProject Tangoのテクノロジーについてあちこちで言いふらしていて、最初はスマートフォン、最近ではタブレットがそれぞれデヴェロッパー向けに発表されてます。一般ユーザー向けリリースにはまだ早すぎるとはいえ、グーグルグラスのExplorersプログラムみたいなものがProject Tangoでも発表されないとは限りません。
・Android@Homeがより現実的にグーグルのホームオートメーションプロジェクトのAndroid@Homeの噂はもうかなり長期間出回っていますが、普通の人が関心を持つような情報はまだありません。でもグーグルはNestを買収していますし、アップルがHomeKitで追いかけてきています。ギアをハイにして、本腰を入れるべきところです。
・ChromecastのアップデートChromecastは出てきたときから素晴らしいし、今でも評価できます。でも発表以降はアプリごとに小さな機能が少しずつ追加される程度でした。グーグルはもしかしたらChromecastのことも(Nexus Qみたいに)そのうち忘れて次に行ってしまうのかもしれませんが、Chromecastは発売からすでにある程度時間が経っています。もしかしたらI/Oの場で、たとえばChromeのタブからストリーミングするというベータ機能が正式になって、既存のChromecastもさらに使えるものになるかもしれません。
今回は発表なさそうなこと
・自走車のアップデートグーグルの自走車はつい最近実物を見たばかりですが、I/Oはそんな話をするのにふさわしい場ですが、今回は大きなニュースはなさそうです。今グーグルは規制当局に監視されているので動きがとりづらいんです。
・Skynetとそのロボット部隊グーグルにはロボット部隊がいますが、I/Oではそんな話よりもスマートフォンとかOSとか楽しいおもちゃの話が中心になることでしょう。多分世界征服の話とかもなさそうです。
・Nexus 6NexusはいつもI/Oで発表されてきたのでNexus 6の発表があってもおかしくはありません。ただ今のところ新Nexusの噂もないし、むしろNexusがなくなるって説のほうが有力なので、今回はないんじゃないかと思われます。
・Google+の変身責任者だったVic Gundotra氏がグーグルを退社して、Google+は実質的に死んだと言われてます。この機会にGoogle+がSNSじゃなく、本来あるべきだったサーヴィスのハブみたいなものに転換する可能性もなきにしもあらずです。が、とりあえずは引き続きひっそりそのままになる可能性が濃厚と見られます。
Eric Limer - Gizmodo US[原文]
(miho)