身に覚えがなくても、受信箱見られてるの?
昨日、グーグルがGmailから性犯罪者の持っていた児童ポルノ画像を検知したというニュースが入ってきました。彼はGmail以外では犯罪の痕跡を残していません。つまりグーグルの技術があったからこそ悪を暴くことができたのです。
でもじゃあ、Gmailって写真の中身とか検閲してるの? と心配していたところ、グーグル自身がその技術について説明してくれました。彼らがトラッキングしているのはユーザではなく、違法なコンテンツそのものなんだそうです。
AFPに対する文書で、グーグルのスポークスパーソンが説明しています。
児童に対する性的虐待画像にはそれぞれひとつひとつ違うデジタル指紋が割り振られ、それによってGmailも含めて我々のシステムが各画像を識別できます。
知っていただきたいのは、我々がこの技術を児童性的虐待画像に対してだけに使っているのであって、メールのコンテンツに対しては使っていないことです。たとえば窃盗の計画について書かれたメールなど、犯罪行為に関するメールコンテンツに対しては適用されません。
この文書では言及されていませんが、1年ほど前にはグーグルの法務責任者David Drummond氏がTelegraphに対しこの「指紋」の処理について詳しく語っていました。彼は、グーグルがInternet Watch Foundationとともに取り組んでいる「児童虐待画像を積極的に識別し、グーグルの検索エンジンから削除する」活動の概要を示しています。その中でこのタグ付け処理には、実は約7年もの歴史があったこともわかりました。
2008年以降、我々は「ハッシング」技術を使って既存の児童性的虐待画像にタグ付けし、他の場所にあるコピー画像を発見できるようになりました。それぞれの画像にユニークな指紋が付けられ、人間が見なくても我々のコンピュータでそれを識別できるようになっています。
というわけで、グーグルが我々の受信箱をスキャンしているのはたしかですが、探しているのはすでに違法とマークされたコンテンツだけ、のようです。つまり違法なことをしていない人のプライヴァシーは守られ、違法なことをしている人は見つかる、ということ。
Ashley Feinberg - Gizmodo US[原文]
(miho)