アップルの天才デザイナー、大いに語る。
今やアップルのデザイン部門を率い、圧倒的な影響力をもつジョナサン・アイブ。その知名度の割には普段公に出てこないため彼が何を考えているのか、知る機会は多くありません。そんな彼が先日ロンドンのデザインミュージアムでデザイナーを対象にトークショーを行い、未来のデザインについて話しました。
彼いわく、デザイナーにとって重要なことは、
- どう心を込めるか学ぶこと
- どう集中するか学ぶこと
- 失敗とやめることを恐れないこと
の3つだそうです。
まずはじめの「心の込めかた」についてですが、ジョナサン・アイブは自分の作っているものに十分に心を込めないと失礼だと言っています。
僕達が作るものは僕達が何者かをはっきりと示すんだ。人は心が込もっているか感じることができるし、込もっていない場合もそうだからね。これはお互いの信頼に関わるし、心を込めないことは失礼になる。
2つ目の「集中」について、ベストを尽くす重要性を語っています。
それぞれの作品を出来る限りベストに作りなさい。そして形と材料に集中しなさい。そのプロダクトに込めなかったものは込めたものと同じぐらい大切なんだ。デザインをするうえで明確な目標はあるけど、それはお金を稼ぐことじゃない。それはできるかぎり最高のプロダクトを必死になって作ろうとすること。人がその製品を信じて、気に入って、買うことで、お金をもらう。これは結果であって目標じゃない。
アップル製品の際立つシンプルさもここから来るんでしょうか。
そして最後の「失敗」については、彼は以下のように語っています。
失敗を恐れてはいけないよ。失敗しないと成長しないからね。80%の作品はうまくいかない。もし作るものが十分よいものでなかったら、やめないといけない。
ジョナサン・アイブほどのデザイナーでもたくさん失敗してきたからこそ今の彼があるのでしょう。
この講演会では他にも彼はいろいろ語っていて、詳しくはUXデザイナーのShafferyさんのブログに載っています。まだまだ知らないことも多いけど、ジョナサン・アイブの考え方が少しずつわかってきた気がします。今後のアップルにもワクワクが止まりません。
source: Joseph Shaffery via 9to5Mac
(ケンタロー)