先週出たサムスンがBlackBerryを買収という噂は、両社からソッコー否定されました。が、本当は買った方がいいんじゃないの?
ネタ元のThe Vergeが、「サムスンがBlackBerryを買うべき理由」と題して独自の見解を述べています。買収の噂がでた直後にBlackBerryの株価が跳ね上がったことから買収すれば投資したいという人は明らかに増えるとした上で、その他買収すべき理由が大きく3つあると解説。簡単に見てみましょう。
1つ目、BlackBerryが持つ企業サービス、BlackBerry Enterprise Server (BES)の価値。モバイルでの業務コミュニケーションツールとして、安全面やマネジメント面から評価を受けるサービスで、世界中で広く使われています。市場として大きな魅力があるかと言われるとそうでもないのですが、利益がでていることは間違いありません。特に、サムスンは自社の類似サービスKnoxで苦戦していることから、BlackBerry買収で一気に扉が開けるとなれば魅力でしょうに。
2つ目はQNXソフトウェアプラットフォーム。加熱するスマートカー市場、ダッシュボード獲得戦争のためには、アップルやグーグルと同じく最高のソフトウェアデザイナーが必要になり、ここでQNXがどーんと手に入れば素晴らしいことこの上ないでしょう。もちろんスマートカーだけでなく、今年のCESでますますその存在が強固なものになったIoT市場でも、QNXの力は活きてきます。
3つ目は、買収ではよくある利点ですが、もちろんBlackBerryがもつ特許。何十年というワイヤレスシステムに関する研究開発に、価値がないはずがありません。ロイターでも、この特許をサムスンにとっての第1の魅力だろうと述べています。
BlackBerryがスマートフォン市場で苦戦しているとは言え、BlackBerryにはBlackBerryのユニークで独特な価値があるわけで。買収の噂にでてきた75億ドルというのは、安いと感じる価格なのかもしれません。アップルよりも、グーグルよりも、サムスンという会社が買うことで最もWin-Winの関係にあるように、いやサムスンに利益があるように思うわけです。とはいえ噂は噂、買収は現実には起きませんけれど。今はまだ、ね。
source: The Verge
(そうこ)