考えたことなかったけど、確かに不思議。なぜ!?
まず、私たちが色を見るときに何が起こっているのかを理解する必要があります。
太陽などの可視光線は様々な波長を持っていて、人間の目はその波長を「色」で認識します。
私たち人間の目に映る色は光が物に当たった時、反射・吸収した光の波長によって決まります。そして太陽からのすべての可視光を反射すると、ものは白に見えるんだそうです。例えば消防車が赤に見えるのは、赤ペンキが可視光の赤い波長を反射して、他を吸収しているからなんですね。
さて本題の水・雪の結晶・雪に入りましょう。純粋な水というのは極めて透明です。それは水は波長を反射・吸収するというよりは、透過しているからなのです。雪の結晶も透明ですよね。でもたくさん集まると白くなっちゃう。白ってことは、透過せずに反射しているからですよね。
でもなんで?
ここでのポイントは、光が複雑な形の雪の結晶と空気がたくさん集まった時にどう反応するかです。光は氷の中に入った時、屈折するので、例え透明な水で作られた氷でも濁ったように見えます。雪の結晶(氷の結晶)もあれと同じ理屈で、光を曲げてるんですね。ただ、形が複雑で1個1個違うので氷の塊ほど均質じゃないんです。
細かいキレイな氷の結晶により光は曲がって反射し、それが他の結晶から反射された光とぶつかり乱反射し合うんです。まっすぐ地面へ反射するのではなく、雪でずっと乱反射が続きます。
泥などの不純物がある時は、雪の中に吸収されていく波長もありますが、新しい雪の場合、ほとんどの波長は最終的に反射され、白く見えるというわけです。
逆に雪が青く見えたことありませんか? 雪が白く見えるのは、光の反射の回数が比較的少なく雪への透過性があまりないときのみです。
しかし波長の長い赤の光は、雪の中深くまで透過しやすく、少し吸収され、波長の短い青い光は残って反射するんだそうです。
すなわち、白く見えるのは光が浅いところで反射してるとき。青く見えるのは、光がもっと雪の深いところまで届くとき。その反射が私たちの目には、青い色となって見えるわけですね。
では、どんな雪なら深くまで光が透過するんでしょうか。それはどれだけ雪の密度によります。雪の密度が高い場合、雪の結晶が融合して大きくなると同時に中の空気が追い出されます。
そうすると白みがかった青い雪が出来上がるいう仕組みなんですね。雪の色って簡単な疑問ですが、実はとっても科学でしたね。
本稿はTodayIFoundOut.com初出原稿を許可を得て再掲しました。image by Alexey Kljatov. Thinkstock/Getty Images
Sarah Stone - TodayIFoundOut.com[原文]
(リョウコ)