クレーンに吊るされて宙ぶらりん。空に浮かぶ家は、ドイツが仕掛けた愉快なアートだった!

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クレーンに吊るされて宙ぶらりん。空に浮かぶ家は、ドイツが仕掛けた愉快なアートだった!

この夏、なにやら一風変わったアート・プロジェクトが話題になっているようです。舞台はドイツのカールスルーエ。

「The City Is a Star」とよばれるこのプロジェクトでは、建設現場がテーマ。Designboomによると「建設現場の機械や建材にフォーカスしている」とのこと。...ちょっと不思議なテーマですよね。これがのちに、かるーい警察沙汰になるのです。

企画したのは、カールスルーエの街とZKM(カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター)。Hans Hollein氏やTim Otto Roth氏を含む、4名のアーティストに作品が委託されました。

「建設現場」をイメージしたアート。アーティストのうち2名は、このテーマを文字通りに受け止めて作品づくりに励んだみたいですよ。それではまず、オーストラリア出身のErwin Wurm氏が手掛けた作品をチェックしてみましょう。下の写真をご覧ください。

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1台のトラックが、ストリートに駐車されています。トラック後部は、思いっきり曲がって見えますね。

じつは先週、このトラックが違法駐車だと勘違いされる事件が発生。警察に通報され、ネット上で一気に話題になったそうです。しかも、それを受けた警察が違法駐車のチケットを切ったと大騒ぎに(その後、街はそれが偽物のチケットであったと説明。まったく、警察もいたずら好きですね。ふふ)。

このトラックのアートにZKMのキュレーターは「突然、嵐が来て壁に強く打たれてこうなったのか? それとも、これが最先端の車のデザインなんだろうか」とコメントしています。

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こちらは、アルゼンチン出身のアーティストLeandro Erlich氏による作品です。彼の得意分野は、みるものを一瞬戸惑わせるトリック・アート。本物そっくりのプールの下を歩けるSwimming Pool Installation や、鏡を使った作品でまるで異次元空間のようなDalston Houseも彼の作品です。

カールスルーエでErlich氏が発表したのは、「Pulled By the Roots」という根っこのある家。どこまで本物なのか目を疑ってしまいますが、よーく見てくださいね。

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このアート作品では、街の中心近くにある本物の建設現場、そして本物のクレーンが使われています。ただ、実際にご近所から一軒家をクレーンで家を吊り上げてしまったわけでは(もちろん)なく、家の土台部分はデザインが加えられているそうです。

とはいっても仕事帰りの暗い時間帯にふと空を見上げたら家が丸ごとクレーンに吊るされていたら、びっくりしちゃいそうです。

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日常にアートが加わると、いつもの景色がちょっと変わりそうで良いですね〜。日本でも例えば地域おこしプロジェクトの一貫としてやりませんかねぇ!

image by ZKM Karlsruhe

source: ZKM Karlsruhe via Designboom

Kelsey Campbell-Dollaghan - GIZMODO US[原文

(Rina Fukazu)