もしやベストなAndroidタブレット?
スマートフォンの大型化に伴い、わざわざコンパクトサイズのタブレットを別に持ち歩く意義が薄れつつあるといわれています。だったら、もういっそのこと、タブレットは超ビッグサイズに限ってしまえばよいではありませんか!

リビングでもデスクトップでも、もう存在感アリアリな18.4インチサイズのAndroidタブレット「Galaxy View」が、サムスンから発売されました。それにしても、こんなドデカいタブレット、なにに使うのよ……?

実はサムスンは、Galaxy Viewをエンターテインメント向けに作り込んだようです。大型化した「iPad Pro」で、キーボードをつないでビジネスライクに、また専用の新スタイラスでクリエイティブなニーズに応じようとしているアップルのアプローチとは、やや異なってもいるようですね。
サムスンの狙いはズバリ、Galaxy Viewの迫力の大画面で、テレビ番組を視聴しようというもの。1920×1080ピクセルのフルHD解像度のディスプレイに、2個の4Wステレオスピーカーで再生されるビデオは、タブレットで見る動画のイメージを覆すに足る、なかなかのインパクトですよ~。

Galaxy Viewのホーム画面は非常に特徴的で、お気に入りのチャンネルをタイル状に並べて登録するデザインになっています。このほど米国内で販売が開始されたGalaxy Viewは、Time Warner CableやXfinityといったケーブルTV会社との提携で、電源オンから、わずか2タップで見たい番組の視聴がスタートしますよ。

サムスンが、このGalaxy Viewを単体で大画面テレビに仕上げようとしている狙いは、そのインターフェースからも感じ取れます。USBポートや充電専用ポート、イヤフォンジャックなどは用意されていますが、タブレットで一般的なHDMI出力ポートという選択肢がありません。つまり、Galaxy Viewならば、わざわざ別のモニター画面へ出力しなくても、そのまま大画面で楽しめますよというアプローチになっているみたいですね。
ちなみにリビングでテレビとして楽しむのであれば、充電まわりの心配はいらなそうですけど、Galaxy Viewには5700mAhの大容量バッテリーが内蔵されています。どこへでもテレビを見たい場所へと持ち運び、最高8時間の動画視聴が可能なバッテリー駆動時間とアピールされていますよ。2.65kgという重量ですし、大きさが大きさなので、持ち運んでいけるエリアが限られてはしまいそうですけど…。

当然ながら、コンパクトな大画面テレビとして活躍するGalaxy Viewは、OSにAndroid 5.1 Lollipopを搭載するタブレットなので、普通に各種アプリを自由にインストールして使えます。さすがに手に持って使うスタイルは無理でしょうから、キャリーハンドルがスタンドになって、デスクトップで快適にタッチ操作できるデザインが採用されていますよ。

そのほかのスペックとしては、1.6GHzのオクタコアプロセッサーに、2GBのRAMを装備。欲をいうならば、せっかくビッグスクリーンサイズのタブレットになっているのですから、もっとパワフルなスペックにしてほしかったような気もしますでしょうか。本体ストレージは32GBと64GBモデルがあって、microSDカードスロットでの拡張も可能です。

Galaxy Viewの最小構成モデルの価格は600ドル。サムスンは、これよりもっと安い値段のテレビを多数販売しているので、同サイズのテレビとしてとらえるならば、どこまでGalaxy Viewがお得かは微妙な位置づけとの評価もあるようです。
ただし、携帯性を考慮したテレビという位置づけならばユニークなモデルですし、Androidタブレットになっているというコンセプトを考慮すれば、お得感は増すのかもしれませんね。
かなりニッチなユーザー層を狙ったモデルなので、Galaxy Viewが日本国内でも発売されるかどうかは定かではありません。サムスンが、大胆なコンセプトを本当に商品化してしまうところはスゴいと思いますけど~。
source: Samsung
Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)