免停になったら、だれの責任?
このところなにかと話題の自動運転車。そのうち日本でも、ドライバーがハンドルもアクセルもブレーキも一切タッチせずに目的地へ運転していける時代がやってきそうですよね。でも、やっぱり人間の運転手にはおよばない分野って、まだまだあるわけでして……。
グーグル社員のDavid Weeklyさんは先週、あのキュートでポップなルックスの自動運転車が、米国カリフォルニア州マウンテンビューの公道で、警察に呼び止められ、職務質問を受けている様子を写真に撮ってツイート。あらあら、とうとう反則切符を切られる違反を犯してしまいましたか?
グーグルは、警察によって停止させられた状況を詳しくブログで説明。どうやらスピード違反の警告を受けてしまったようなのですが、それは一般的なスピードの出し過ぎでの警告ではなかったみたいですよ。
実はグーグル、自動運転車が最高時速25マイル(約40km)でしか走行できないように設定しているため、当時もノロノロ運転が大渋滞を引き起こしていたらしいのです。時速35マイル(約56km)の道路を、トロトロと基本は時速30km代で走行しまくられると、予想外に周りの車には悪影響のようですよ。
あくまでも安全なスピードでの走行をしていたと、ややグーグルはご不満の様子。
運転が遅すぎましたか? でも、人間のドライバーだったら、スピードが遅いという理由で、警察に呼び止められることって、そんなにありませんよね?
なお、あくまでも今回は警察による職務質問と遅すぎるスピード違反の警告のみで終わったようで、交通違反の反則切符までは切られなかったみたいです。
この警察官のように、自動運転車をめぐるプロジェクトについて、もっと知りたいと思った人に呼び止められてしまうことはよくあります。これまで自動運転のテストを、総合すると120万マイル(約193万km)もの距離を走って続けてきました。人間であれば、90年間の運転歴を有することに匹敵します。それでも、この間に1度も交通違反の切符を切られたことはないと、胸を張って言うことができます。
そうグーグルは、今回の事態を釈明してはいますけど、まだまだ実用的な自動運転車の開発には課題も山積みという一面が明らかになったようにも思えますね。安全運転は大切ですが、ある程度、スピードを出しながら運転できるようになってもらわないと、使い物になりません。かといって、あまりにも自動運転車にスピードを出されるのも怖そうですし、なかなか難しいところでしょうかね〜。
source: Google
Chris Mills - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)