エンパイアステートビル、セント・レジス・ニューヨーク...ニューヨークを代表する古い高層ビルのなかには、こんなに素敵な郵便受けがありました。
先日公開されたAtlas Obscuraの記事によると、古いメールシューター(郵便物を滑らせて落とすシステム)のうち大多数が、ニューヨークはロチェスターの会社、「The Cutler Co.」によるものだと分かりました。
オフィスビル同士を結ぶコミュニケーション手段として、メールシューターが日常的に利用されていたのは、電子メールが普及するもっと前の時代。いまは昔ほど使わなくなったとはいえ、過去の遺物なんて言葉からは程遠く、その洗練されたデザインからは高級感さえ感じられます。

Cutlerのメールシューターはデザインだけでなく、「郵便物を破損させないためにある底のクッションの仕組み」の特許を持っていました。Cutlerは南北戦争後に続いたアメリカの好況時代を含む20年のあいだに、おおよそ1,600ものメールシューターを作ったそう。特許のおかげで、独占状態だったのだとか。また、900ほどのシステムは現在もニューヨークで利用されているようです。
それにしてもどうしてここまで精巧なデザインが施されているのでしょうか? 記者のLuke Spencer氏は、次のように語ります。
カタログに描かれていたのは、まぶしく輝く黄銅と凝ったディテールで備えられた数々のイメージ。ボサール様式からアールデコ調、アールヌーヴォーへの変遷を通じて、Cutlerのメールシューターはより美しく洗練され、凝りに凝ったものになっていったのです。
1つ1つのデザインは、建築家と恊働しながら建物とマッチするよう手掛けられました。同社が協働した建築家は、フラットアイアンビルディングのDaniel Burnham氏、エンパイアステートビルのShreve、Lamb & Harmon、セント・レジス・ニューヨークのSloan & Robertson、ウールワースビルのCass Gilbert氏など。
ニューヨークにある有名な高層ビルといえば、高くそびえる外観に注目しがちでした。そのいくつもの古い建物の中に、こんなに素敵なメールシューターとストーリーがあったとは。
時代を越えてもなお愛されるデザインってやっぱり良いですよね。そのほかのメールシューターのデザインは、ネタ元の記事でご堪能あれ。
image by Luke Spencer / Atlas Obscura / Flickr
source: Atlas Obscura
Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)









