木星の恐ろしさは異常。
その巨大さで私達を惹きつけてやまない太陽系第5惑星の「木星」。ハッブル宇宙望遠鏡がその新たな超高解像度ビデオを届けてくれました。下のYouTube動画は4K解像度での再生も可能です。年始からド迫力な木星の映像を余すところなくどうぞ!
NASAは毎年木星のマップを更新しているのですが、今回は新たに大赤斑の変化と希少な波の動きが観察されました。
今回の2つの新たなマップは、ハッブル宇宙望遠鏡の高性能/高視野カメラで撮影され、メリーランド州グリーンベルトにあるNASAのゴダード宇宙飛行センターで科学者により解析され、作成されました。ぐるぐると連続して回転する木星のマップを観察することにより、木星の風や雲、嵐、大気化学の特徴に関する広範囲な研究が可能になります。

まず大赤斑の観察では、以前にも報じられたようにそのサイズが縮小し円形に近づいていることが判明しました。このオレンジ色のスポットは長い部分の直径が150マイル(約240km)に達します。さらに、大赤斑の中で新たに糸のような形状が確認されました。この糸のような形状は周囲の風により、330mph(毎秒約150m)の速さで流れています。

そして、木星の赤道北部では珍しい波のような現象も確認されています。この現象は木星探査機のボヤージュ2号が1979年に発見したのですが、今回の観察はそれ以来のものとなります。この波は高気圧と低気圧によって作り出されるもので、地球では「傾圧波」として知られるものです。傾圧に関する詳しい解説はこちらをご覧ください。
ふぅ、宇宙って知らないことだらけだな。
source: NASA
George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(塚本直樹)