タグ・ホイヤーの高級スマートウォッチ「Connected」レビュー

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    タグ・ホイヤーの高級スマートウォッチ「Connected」レビュー

    これは欲しい...?

    昨年スイスの高級時計ブランド、タグ・ホイヤーから発売された「Connected」。気になっていた方も多いのではないでしょうか? 期待を裏切ってしまうかもしれませんが、以下米ギズによるレビューをどうぞ。

    ***

    スイスには多くの時計メーカーが存在しますが、スマートウォッチに参入したのは実はタグ・ホイヤーが初。今後、他社からも販売されることが予想されますが、46mmのチタン製フレームと大きなディスプレイから醸しだされる高級感は先駆者として申し分なし。ぱっと見はしっかりスイス高級時計の系譜を引いています。

    価格も16万5000円と、とってもプレミアムですが...。

    ロレックスやブライトリングといった高級時計に興味のない人にとってはスマートウォッチになったからといって魅力的になることはないでしょう。いや、むしろもともと一生ものになりうる高級時計が、スマートウォッチになることによって、たったの1、2年で時代遅れになってしまうなんて、ばかばかしく感じてしまうのではないでしょうか

    でも、そんな風に感じてしまうのには「Connected」が何においても決定的に優れた点がないからなんです。たしかによい時計ではあるんですが、デザインは好みによってはAppple WatchやHUAWEI WATCHに軍配が上がるでしょう。電池持ちだってPebbleのスマートウォッチに遠く及びませんし、価格に至ってはもはや話になりません。しかし、世界で初めてテック系でなく、真の高級時計メーカーから販売されたスマートウォッチという点に価値が見いだせるかもしれませんが...。

    160212_tag_heuer_connected_02.jpg

    悪い点ばかり述べてしまいましたが、よい点だってもちろんあります。最大の利点はBluetoothの接続性のよさ。他のAndroid WearやPebbleのスマートウォッチではスマートフォンとの接続が切れてしまうことが多々あるのですが、Connectedでは1度も切れることがありませんでした。

    次によかったのがウォッチフェイス。少ないバッテリー消費で常に時計を表示してくれます。手首をひねる必要もなく、視野角360°のディスプレイでどんな角度からでも時間を確認することができます。しかし、ディスプレイ解像度が248PPIというのはちょっと低すぎましたね。ディスプレイ上のひとつひとつのドットが綺麗に見えてしまっていて、Apple Watchや他のスマートウォッチと比べてしまうと見劣りしてしまいます。

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    専用のアプリを通して豪華なウォッチフェイスに色々変えられるのはちょっと嬉しいポイントです。これがもし3万円のスマートウォッチだったなら即買っていたでしょう

    でもこれは16万5000円もする高級品です。確かにIntel製のチップが搭載されていたりと惹かれる点はありますが、他のスマートウォッチには搭載されているGPSや心拍計、スピーカー機能は搭載されていません。Android Wearが最新のアップデートでスピーカーをサポートしたことを考えると、ついていて欲しかった機能ですね。

    160212_tag_heuer_connected_04.jpg

    大きくて分厚い時計ですがバッテリー持ちは普通に使うと1日と数時間もつかどうかといったところ。

    一見豪華なデザインも、16万5000円という値段を考えると使われている素材が気になってきてしまいます。チタンフレームに、プラスチック製のバックカバーケース、そしてラバーバンド。何度も言いますが、これが3万円のスマートウォッチなら申し分ないんです、ただこれは16万5000円もする高級時計なんですよ? とても見合っているようには思えません。

    タグ・ホイヤーのConnectedが今後の高級時計メーカーが販売するスマートウォッチのビジョンを示すものだとするのであるならば、もっと価格に見合った付加価値が必要です。次世代機ではこれらさまざまが点な改善されていることを願うばかりです。

    Darren Orf - Gizmodo US [原文]

    (kazoomii)