まさか! 合うはずないと思いましたか?
それも当然です。片や日本の古く美しい文化である茶の湯を楽しむための茶室。片や最新のデジタルツールであるノートパソコン。しかし、美しいデザインをまとったデルの「XPS 13」を持って現代の茶室に訪れたら、このプロダクトだからこそ符合する意外な接点が浮かび上がってきたんです。

さぁ、まずは茶室へと臨みましょう。茶室へ入るには、客用の小さな出入口「躙口(にじりぐち)」から屈んで入ります。頭を伏して入ることで、誰もが対等な人間として対峙する。そんな世界への入り口なんだとか。
その先には……

まさに異世界。
躙口をくぐると、俗世間と隔離された世界が広がっていました。ここは日本古来の「茶」文化に触れることができる茶室「SHUHALLY」。横浜市・関内、駅徒歩3分、オフィス住居併用ビルの中に現れたこの茶室は、歴史深き和の美術と最新の現代美術とが融合された空間です。

特徴的なのは、利休四畳半の典型とされる「又隠(ゆういん)」をうつした小間。畳をはじめ、部屋の中は黒で統一されており、部屋の縁にはLEDが埋め込まれています。漆黒の中に沸き立つ拡散光により、現世を離れた幻想的な空間を作り上げています。
XPS 13と茶の湯の心に出会う

お茶を点(た)ててくれるのは「SHUHALLY」の庵主であり、この小間のプロデューサーでもある松村宗亮さん。

お時間をいただき、DELLの「XPS 13」でまずはお茶の作法というものを調べてみることに。タッチパネル対応モデルなら、すばやく直感的に操れます。

お点前頂戴いたします。
日常とはかけ離れた空間、一杯のお茶の中で出会う「もてなし」と「しつらい」の心。抹茶の美味しさと共に、日本の文化が染み渡ります。素晴らしい茶室で出会う茶の湯の心に緊張は鎮まり、ゆっくりと空間を楽しむ余裕も産まれました。そしてそれらにXPS 13との共通点を見出したのです。
茶室とXPS 13の共通点とは?

「XPS 13」は削り出しアルミフレームと、カーボンファイバ素材のベースにより、美しさと高い剛性を実現しています。漆黒の畳の目、同じく漆黒のカーボンの模様。どちらもシックかつ上質にデザインを際立たせています。

茶室の縁はLEDライトが仕込まれており、黒塗りの空間を際立たせます。XPS 13のキーボードもLED内蔵で、暗所でのタイピングを補助といったユーザビリティの向上と、どことなく感じる大人の色気。

お茶を点ててもてなすために、あえて四畳半という寸法に収めた茶室。そして11.6型相当のボディに13.3型液晶を載せたXPS 13。小さくコンパクトにまとめることも美しさへの追求です。

もてなすという心遣い。言うなればユーザビリティは茶道具もパソコンのインターフェースも同列です。お茶には茶碗、茶筅、茶釜、柄杓などが、XPS 13にはSDカードスロット、USB3.0ポート×2、USB-Cポート、ヘッドフォン端子など、豊富なインターフェースを備えています。

ベゼル幅5.2mmの狭額縁「フレームレスディスプレイ」は、まるで障子の桟(さん)のよう。
「SHUHALLY」では、圧迫感を感じさせないように、特に細い桟にしているとのこと。ところが、それよりもさらにXPS 13のベゼルは細いです。こうして見ていると、ディスプレイの周囲に余分なものがないことで、周囲の景色に溶け込みつつ、しっかりと没入感を与えてくれます。しかも、この狭額縁のおかげで、13インチノートながらボディサイズは304mm×200mm。従来の11インチノートパソコンのサイズとほぼ同等です。

XPS 13の底部には蓋があるんです。機能的に見れば不要なパーツなのですが、この蓋により技適マークなどを隠し、XPS 13の美しいデザインを維持しているのです。それは茶室における躙り口の、現実と現実を離れた空間との対比という構図にも似ています。
グッドデザインアワードを語らう
その追求された機能美が認められ、「XPS 13」は2015年度のグッドデザインアワードを受賞しています。そして、実はこの「SHUHALLY」の茶室もまた、2010年度のグッドデザインアワードを受賞しているのです。
XPS 13と茶室。用途も文化もまったく異なるこの2つですが、そこから感じた共通点について松村さんは語ってくれました。

「アナログのコミュニケーションをやっているのがお茶ですが、お茶会で写真を撮ってSNSにアップするといったデジタルのコミュニケーションも同時にあるんです。茶室もパソコンもコミュニケーションの仲介をするものとしては共通する要素もあるのではないでしょうか。
茶室は四畳半の空間。この寸法は昔から変わりません。茶室はその限られた空間を洗練させていったものです。XPS 13も小さなサイズの中で豊かな体験ができる、というところに共感を覚えます。
また、カーボンのように新しい素材を使っているところや、マークを隠してシンプルにしているところなどはお茶の美意識に近いように思えます」
目的や規模は違えど、洗練された文化・洗練されたプロダクト。だからこそ、歴史と新しさが融合する「SHUHALLY」の茶室とXPS 13は似ているのかもしれませんね。
そんな「XPS 13」は「スタンダード」「プレミアム」「プラチナ」の3種類。スタンダードモデルでもCPUにはインテル第6世代のCore i5を採用していますが、性能を追求するならハイスペックなCore i7を搭載し、QHD (3200×1800)の高解像度タッチパネルも選択できるプラチナモデルというように、ニーズに合わせた3つのスペックから選べます。
この自由度の高さも、きっともてなしの心。ハイスペックとミニマリズムが共存する姿。
そう、茶室と似ているノートPCは存在したのです。
source: デル(XPS 13)
撮影協力: SHUHALLY
(執筆:小暮ひさのり、撮影:小原啓樹、モデル協力:HEADS)