音楽が変わった! VRが変わった!
ヘッドセットを付けたまま、VRとダンス・ミュージックを爆音で楽しむ時代が来た。確実に違いを感じた、本気のVRイベント。
先日、渋谷パルコの屋上で、イギリスのエレクトロニック・ミュージック・アーティスト「アンダーワールド」がわずか200人の前でプレイしてくれたライブを、パルコ内に特別設置された二次会場「2.5D」でサムスンの「Gear VR」を使ってリアルタイム・ストリーミング配信して見る特別イベント、行ってきました。
アンダーワールドの二人は、最新アルバム「Barbara Barbara, we face a shining future」リリースと、デザイン集団Tomatoの結成25周年記念となるアートプロジェクト「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”」のために緊急来日するという、相変わらずの多忙ぶり。今回の来日では「ミュージックステーション」で「Born Slippy」を見た人も多いのでは?

3月16日にリリースされた最新アルバムは、オリコン洋楽チャート1位、Dance&Soulアルバム部門1位、iTunesエレクトロニックチャート1位、Amazonダンス・エレクトロニカチャート1位を獲得するほど、今ノッてるアルバムです。

そして、ノッてるといえば「VR」。世界各地でVR、VRと今年に入ってテクノロジーやゲーム業界の人たちがこぞって騒ぎ始めて、FacebookがOculusを買収したと思えば、謎のスタートアップMagic LeapがグーグルやAlibabaからも支援を受けたりと、VRの未来にワクワクしてる人が増えています。
関連記事:いまだ謎に包まれた企業、Magic Leapが最新動画を公開今回のアンダーワールドとサムスンの取り組みは、日本では初めて海外アーティストの360度ライブストリーミングを成功させた貴重な例となりました。

VR好きな人、音楽好きな人にはぜひ一度見てもらいたい! ほとんどの人が音と映像の迫力に、強烈な快感そして目の前の触れる距離にアーティストが現れる違和感を覚えるのでは? 音楽をライブVRで見ること、ぜひオススメ!
VRを頭に装着する感覚だったり、首を左右に振って鑑賞するスタイルは、初めのうちは「少し辛いな」と感じますが、ライブ感を感じ始めれば、全然気になりません。
VRライブストリーミング会場となった「2.5D」では、リアルタイムで行われているライブパフォーマンスの音と映像が、壁3面にプロジェクターで投影される中、前方のステージに今回特設された体験用コーナーでは、振動機能付き専用チェア「TELEPOD」に接続されたGear VRが5台用意されて、来場者は約5分間、アンダーワールドのライブをステージに立っている目線で味わうことができるという臨場感ある映像体験が実現しました。

Gear VRから流れてくる映像は、屋上のライブステージ上でリック・スミスの機材ブース内と、歌うカール・ハイドのそれぞれ真横に設置された360度カメラ合計3台が捉える映像がスイッチングされて、リアルタイムで配信される仕組み。
ライブの音は、今回のためにアンダーワールドが特別に指定した高級ヘッドフォンブランドBowers&WilkinsのP5ハイファイヘッドフォンを付けて楽しむことができる、映像と音一体型のVR体験となっていました。

ライブストリーミングでは、通信にWi-Fiを採用。一度サーバー経由で映像を取り込み、Galaxyスマホに配信するシステムを取っています。ただどんなシステムを使って配信しているか、までは教えてもらえませんでした。
一つだけ気になったところ。VR映像に発生する遅延が気になりました。Gear VRを付けてライブ最後の曲「Born Slippy」を視聴していたところ、ライブの映像に比べて、VRの映像が遅れて届いていることが感じられました。ただサムスンによると、技術的にはもっと通信環境は向上できるとのこと。将来は、より多くのGear VRとの一斉接続や、タイムラグのないライブ配信の実現にも、期待したいです。

もう普通のVRには戻れない。いや、VRと音楽の未来はこうあって欲しい。
それほどまでに刺激的で、最高のライブ体験でした(ライブは見れなかったけど)。
i exhale
if rah
dark train
two months off
low burn
jumbo
push
ova nova
nylon strung
rez/cowgirl
bornslippy

今回のライブストリーミング映像は会場限定。4月3日(日)まで渋谷パルコ8階特設体験コーナーで、このライブ映像をGear VRを使って見ることができるので、ぜひご覧ください。


タイトル:Barbara Barbara, we face a shining future(詳細)
価格:2,450円( 税)
レーベル:Smith Hyde Productions / Beat Records
リリース日:3月16日(水)
URL:BEATINK
Track List
01. I Exhale
02. If Rah
03. Low Burn
04. Santiago Cuatro
05. Motorhome
06. Ova Nova
07. Nylon Strung
08. Twenty Three Blue (Bonus Track for Japan)
source: Underworld、Tomato、BEATINK、パルコ、サムスン Gear VR
(Yohei Kogami)