夢かうつつか、あいまいだから。
シマンテックが制作・公開している動画コンテンツ「THE MOST DANGEROUS TOWN ON THE INTERNET(インターネットで最も危険な街)」。
普段、我々が何気なく使っているインターネットの“闇”を暴き出すドキュメンタリー作品。監督に2012年アカデミー賞「短編ドキュメンタリー賞」を受賞したダニエル・ユンゲを迎え、外部と遮断されたデータセンター「データヘイブン」と呼ばれるさまざまな施設を訪れています。
この動画をテーマに、これまで2本のインタビュー記事を掲載しました(1本目、2本目)。
インターネットを使うための「倫理観」を問う

この動画から「インターネットの二面性」を伺うことができます。インターネットは有用なものですが、使い方次第では悪用もできてしまう。使う側の倫理観というものが問われるものなのです。
世界各国に散らばるデータヘイブンには、政府や大企業の機密データばかりではなく、ウイルスやマルウェア、DDoS攻撃を仕掛けるためのツールなどが保管されていることも。外部から遮断された高いセキュリティを誇るデータヘイブンだけに、実際どのように使われているのか、その全貌を知ることはできません。

しかし、この動画でそのような世界がインターネットの中にあり、毎日世界のどこかでサイバー攻撃が行なわれているということは理解できるでしょう。
そして、インターネットは世界中つながっています。あなたの使っているパソコンやスマートフォンとも。
そう、インターネットの出来事は他人事ではないのです。
見に覚えのない身代金を要求される「ランサムウェア」

現在、世界中で被害が続出しているのが「ランサムウェア」。日本語では「身代金要求型ウイルス」とも呼ばれています。つい先日、Mac OS初のランサムウェアが発見され、話題になりました。
ランサムウェアは、迷惑メールに紛れ込んでやってきたり、正規のWebサイトを改ざんすることで閲覧するだけで感染したりしてしまいます。感染してもまったく気づかず、突然画面上に警告が表示され、金銭を要求される。もう、いくら注意しても感染してしまうときにはしてしまうのです。
今後は、すべてのものがインターネットに接続するIoT(Internet of Things)の時代と言われています。そうなると、ハッカーたちのターゲットは広がります。パソコンやスマートフォンだけではなく、電子レンジや冷蔵庫や洗濯機、テレビ、シャワートイレ、車、家。インターネットにつながるあらゆる「もの」が標的となるのです。

そんな時代で、我々ができることはただ1つ。自分で自分の身を守ること。パソコンやスマートフォンが、ウイルスの標的にならないようにするために一番確実で簡単な方法は、デバイスごとにセキュリティソフトをインストールすることです。
サイバー犯罪のニュースを見ても、自分とは関係のない話と思いがちです。しかし、実は我々のごく身近でも行なわれているかもしれません。ギズモードが出した答えを歌に乗せて贈ります…歌!?
さて、ここからはライターの三浦一紀さんに代わりましてギズモード編集部が書きます。
というのも、3回シリーズの本企画、今回は前々回、前回のインタビューを担当してもらった三浦さんに、その内容をふまえて「歌を作ってもらう」というミッションを進行させたからなのです。
歌!?と思うかもしれません。でも僕たちは大まじめです。
シマンテックは、警告の意味も込めて「THE MOST DANGEROUS TOWN ON THE INTERNET(インターネットで最も危険な街)」を公開しました。
インターネットの世界で情報を発信するギズモードとして、何ができるだろう。こうして記事にするだけでは、まだ届かないかもしれない。そして、大事な人を守れないかもしれない。
そこで、ギズモードが出した答えがこちら。「君を守るために」です!
いかがでしょうか? 全力本気モードで臨みましたよ。
制作を終えたところで三浦さんにインタビューを行いました。
ギズ:今回、2つのインタビューで分かったことをふまえて、何かギズモードらしい形で読者に伝えたいと思い「歌を作る」という方法を思いついたのですが、依頼されたとき、どう思いました?三浦:サイバー犯罪という、ちょっと分かりづらいテーマだったので難しいなと思いました。伝わりやすいように、歌詞は分かりやすくしたつもりです。ギズ:アコースティックギターの弾き語りで、激し目のフォークといった印象ですが、アコギ1本でいこうと思ったわけは?三浦:時間的な問題が一番ですが(笑)。僕自身、ギター1本で歌うということが一番ストレートで伝わりやすいと思ったからです。とはいえ、実際にはレコーディングでギター2本にコーラスをかぶせてます。

ということで完成した「君を守るために」。僕たちの気持ちは伝わったでしょうか?
この曲を聞いて、皆さんのセキュリティへの意識が高まることを願っています。
source: シマンテック
(文/作詞・作曲・歌:三浦一紀、映像制作:有 慶太)