「Dyson Supersonic」。空気の魔術師、美容家電の分野に降臨

「Dyson Supersonic」。空気の魔術師、美容家電の分野に降臨

サー・ジェームズ・ダイソンいわく「誰もが無視する問題を解決することが、私たちのミッションです」。その理念の結晶が、ここに!

掃除機、空調家電分野におけるハイブランド、ダイソン。空気の操りっぷりに長けたメーカーでもありますが、今度はヘアードライヤーにチャレンジです。

モデル名は「Dyson Supersonic」。これには最新世代のダイソンデジタルモーターV9が用いられています。回転数は最大11万回転/分。ジェットエンジンかっ!

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横から見ると、ヘッドの部分が小さくモダンなデザインのコンパクトヘアードライヤーに見えます。

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しかしノズルを外して前側から見てみると、真ん中が大きく貫通しています!

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ジェームズ・ダイソンも指を差し込んでいますが、「Dyson Supersonic」は羽のない扇風機ことエアマルチプライヤーのように、本体背面にある空気も取り込みながら、たくさんの風を髪の毛に送り込めるヘアードライヤーなんです。

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もちろんダイソン製品だけあって、空気をキレイにすることにも気をつかっています。温風の元となる空気はハンドル最下部から吸い込みますが、この部分には細かいメッシュフィルターが内蔵されており、空気中のゴミを取り除いてくれます。

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ハンドルの中央部くらいにダイソンデジタルモーターV9をビルドイン。ちっさ!

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そしてヘッド部に組み込まれたヒーターで空気を熱して送り出します。またヘッド部分には温度センサーも入っており、髪の毛に与えた熱力を常に把握。設定した温度(速乾78℃、標準62℃、低温45℃)より熱くならないよう、ダメージを与えすぎて枝毛になることのないように温度を細かくコントロールします。

消費電力は1,200wほどとのことですが、風量は3,000wを超えるような業務用ドライヤーに匹敵するほどだとか。風量が多く熱のコントロールもインテリジェントだから、髪の毛を乾かすのが速いこと速いこと。マイナスイオンの発生機能もありますが、あくまで静電気を抑えて髪の毛のまとまりをよくするために使っているそうです。

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重量バランスも自然で、618gと軽量でもあります。だから頭の上に持ち上げたとしても、楽。前述したように時短効果もありますから、疲れにくいというメリットにも繋がっています。そして短時間でしっかりと乾かすから髪の毛もしっとり! 手ぐしだってOKです。ダイソンのデジタルモーター技術は、人をキレイにする効果にも繋がるんですね。

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3種類あるノズルはマグネットキャッチで脱着もノーストレス。角度調整もノープロブレム。

価格は標準モデルが4万5000円(税抜)。ドライヤーとしてはかなり高価です。しかし朝の忙しいタイミングでも短時間で、そして簡単にキューティクルがきらめく艶やかな髪の毛に仕立てられるのだとしたら。

だからこそ気になるのは、モーターの仕様です。いくら11万回転/分を実現しているとはいえ、手でぎゅっと握れるサイズのモーターで、これほどのパフォーマンスを出せるだなんて!

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というのはフリでした。実は今回の発表に先駆けてシンガポールのウエスト・パークにあるダイソンの工場に招待していただいてまして。こちらでダイソンデジタルモーターV9の製造現場を見てきました。

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ここでは2008年から、ダイソン製品のモーターが作られているんですよ。オペレーターの数を最小限に収めるために、できるかぎりのオートメーション化がなされている最先端の工場でもあるんですね。なお昨年の投資金額は1億シンガポールドル(当時のレートで約87億円)にもあがるとか。

なぜシンガポールに工場を?という質問をぶつけてみたところ、

「シンガポールは様々な分野の専門家が集まっているんです。また精密機械の技術も進んでいるし、電力も安定している。そして知財を守るための法整備も進んでいる。インハウスで開発を行うのに適した国なんですよ」

シンガポールの技術力が高いというお話は伺っていましたが、インフラの整備も重要なんですね。

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新たにV9デジタルモーターのインペラー(羽根車)を製造するためのマシニングルームも作られました。これはエンペラーの素材となるアルミの丸棒を適切なサイズに切り出すカッター。一定数切り出したら直径を測るためのマシニングセンタでチェックします。

その精度、なんと3ミクロン! わずかな歪みやサイズ違い、重心のブレも許しません。

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そしてCNCでインペラーの羽部分を削り出します。95%の水と5%の薬剤を勢いよく吹き付けながら削る! 削る! その後洗浄して、組み立てを行う工場に移送されます。

なおダイソンデジタルモーターV9のエンペラーは13枚羽。その枚数、角度、そのほか様々な要素は、4865の試作品を経て磨き上げられたそうです。

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気になるインペラーの素材は航空機グレードのアルミニウム。羽根の部分を思い切り指でつぶそうとしたのですが、曲がる様子は皆無。この高硬度なアルミニウムを削り出したインペラーだからこそ、超高速回転させても歪まないし、ブレないのでしょう。

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直径は500円玉と同じくらい。かなりコンパクトなんですよね。

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超小型だけど超高精度。そのダイソンデジタルモーターV9とエアマルチプライヤー技術を組み合わせてドライヤーを進化させたダイソン。家電の歴史を語る上で欠かせないプロダクトとなるでしょうね。

source: ダイソン

(武者良太)

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