イヤフォンジャックの消える日…USB Type-Cへの統合をIntelが提唱

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イヤフォンジャックの消える日…USB Type-Cへの統合をIntelが提唱

アナログとの訣別…。

あらゆるポートを廃し、USB Type-C一本化する未来は本当にやってくるのでしょうか? この流れにいち早く乗ったMacBookには、USB Type-Cポートとイヤフォンジャックのみが装備される大胆な仕様が採用され、旧型の接続ポートを望むユーザーからは不満の声も上がっていましたよね。しかしながら、唯一残っていたイヤフォンジャックまで、USB Type-Cポートに統合される日が間近に迫っているようですよ。

このほど中国の深センで開催されたIDF(Intel Developer Forum)におきまして、Intelは、USB Audio Device Class 2.0の仕様をアップデートし、USB Type-Cポートをオーディオコネクターとして活用するプランについて説明。ヘッドセットやイヤフォンの接続に用いられてきた、おなじみの3.5mmのミニジャックが廃止され、USB Type-Cポートのみでまかなう方針についてのプレゼンテーションが実施されましたよ。

懐かしいパラレルポートやシリアルポートなどなど、コンピューターの進化に合わせて姿を消していったポート類は数知れません。でも、不思議なことに、イヤフォンジャックだけは、いまも変わらずアナログオーディオのインターフェースなのに残り続けています。1878年に登場したときは、6.35mmジャックとして姿を現わしました。その後、ジャックの形状こそ現行の3.5mmジャックに変更されたものの、基本的なオーディオポートとしての仕様は、100年以上も維持されてきたんだとか。

ところが、USB Type-Cポートでのオーディオシグナル出力へと移行して、イヤフォンジャックが完全廃止されるならば、単にポートの統合以上の魅力があると指摘されています。音質を格段に向上させ、ヘッドセットやイヤフォンへの電源供給までUSB Type-Cポートから可能になりますよね。そして、なによりもイヤフォンジャックのために電子機器本体でスペースを確保する必要がなくなり、さらなるスリム化や本体バッテリーのスペックアップなども進むとされていますね。

ちなみに、イヤフォンジャックを廃する試みは、過去に何度も行なわれてきました。たとえば、Motorolaは、いわゆるガラケーことフィーチャーフォンにminiUSBポートを装備し、充電、データ転送、イヤフォンジャックの3役を、すべてminiUSBポートのみでまかなう仕様にチャレンジ。そのアイデアはよかったものの、残念ながら、miniUSBポート接続タイプのヘッドセットやイヤフォンなどが出そろわず、ほとんど普及しないまま姿を消していったといわれています。

とはいえ、まだ噂の段階ではあるものの、AppleもUSB Type-Cポートへの完全移行に乗り気のようで、将来のiPhoneには、イヤフォンジャックもLightningポートも装備されず、USB Type-Cポートに一本化される可能性まで伝えられてきました。今度こそ本当にイヤフォンジャックとお別れしなければならない時代がやってきそうですよね〜。

source: Anandtech

Chris Mills - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)