これが未来のキーボードパフォーマンス。
鍵盤はギターのような感情表現ができない。そう思っていた時期が、自分にもありました。しかし、イギリスのキーボードメーカーROLIのSeaboardは、打鍵による強弱だけでなくスライドやベンド、ビブラートといったようなアーティキレーションを指先一つで可能としためちゃヤバなキーボードなのです。そして、このキーボードをMIDIコントローラー化したSeaboard RISEが登場し、シンセサイザーの祭典Musikmesse2016で展示されています。そのライブパフォーマンスが圧巻なので、ぜひご覧ください。
ジミ・ヘンドリクスの「Little Wing」を演奏していますが、どうですかこの表現。すごくギターっぽくないですか?
ビブラートやピッチベンドなど、ギターテクニックとしてはおなじみの技を鍵盤でここまで再現できるとは驚きます。ちょっとしたスライドノイズを入れるのもギターっぽいし、打鍵の段階で音程をグリグリさせることで生まれる微妙にピッチがズレた感もすごくギターっぽいです。
プログレッシブ・メタルバンドのドリームシアターのキーボーディスト、ジョーダン・ルーデスがこのSeaboard RISEを使っているんですが、こんな風に鍵盤然としたサウンドにアクセント感覚でモジュレーションする用途もあります。さっきのギターのような演奏が常というわけではないんです。
ROLIは「NOISE 5D」なるミュージックアプリも出しており、3D Touchを搭載したiPhoneであれば、Seaboardの5次元タッチ感を体験できます。
しかしMIDIコントローラーとなったことで、Seaboardの魅力、用途ともに広がりました。鳴らす音源によってはすごく面白いサウンドが作れると思います。控えめに言って、ワクワクものです。
(ヤマダユウス型)