明らかに高度な犯罪組織のにおいが…。
日本全国の複数のコンビニにて、ほぼ同時刻にATMが操作され、およそ14億4000万円もの大金が不正に引き出された事件。ご存知の方も多いかと思いますが、徐々にその詳細が明らかになってきました。
犯行は15日早朝午前5時ごろに発生し、わずか2時間ほどの間に終了したとみられています。不正利用されたのは、南アフリカのスタンダード銀行のカード。スキミングなどなんらかのかたちでデータが盗まれ、1,600枚ほどの偽造カードが作成されたと予想されるとのことです。
ATMの引き出し限度額はいちどに10万円であることから、単純計算で1万4000回の取引が必要となり、警察では少なくとも100人以上が犯行に関与しているとみています。日本、および南アフリカの警察当局は、国際刑事警察機構(インターポール)と協力して捜査を進めていくとのこと。
お金をデジタルで処理することが当たり前になるにしたがい、こうしたクレジットカードの偽造犯罪は年々増加しており、さらにいちど盗んだデータからカードを複製することは比較的容易だともいわれています。
過去にも、犯罪シンジケートによる同じような手口の犯行がありました。その際はプリペイドカードの脆弱性を突いたもので、同様にカードのコピーが複数作られ世界中のATMで現金が引き出されたのです。
日に日に巧妙化、高度化する金融犯罪。ご自身のクレジットカードの履歴は、定期的に確認するようにしましょう。
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source: The Mainichi
Bryan Menegus - Gizmodo US[原文]
(渡邊徹則)