19世紀のレンズが今蘇る! 「Daguerreotype Achromat Art Lens」実写レビュー【追記あり】

19世紀のレンズが今蘇る! 「Daguerreotype Achromat Art Lens」実写レビュー【追記あり】

幻想的なボケからシャキッとしたシャープな写りまで。

個性的なフィルムカメラやデジタルカメラ、各種レンズにアクセサリーなどの開発・販売を行っているLomographyが、クラウドファウンディング「MotionGallery」で、往年のレンズ復刻プロジェクトを始動しました。

今回復刻されるレンズは「Daguerreotype Achromat 2.9/64 Art Lens」。なんと、発明は19世紀まで遡ります。

このレンズは、世界初の実用的写真撮影方法である「タゲレオタイプ」と呼ばれるもの。簡単に言うと、現在のポジフィルムの原型となった撮影方法です。

このタゲレオタイプのために開発されたレンズが、「Daguerreotype Achromat Art Lens」。2世紀の時空を超えて、今ここに復刻されました。

いったい、どんなレンズなのか。実写サンプルとともにご紹介しましょう。

まずはレンズを見てみます

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Lomography Japanさんからお借りした同レンズ。サンプル版のため、やや鏡胴の塗装が剥げていますが、逆に歴史の深みのようなものを感じさせてくれます。

スペックはというと、焦点距離が64mm、開放F値は2.9。最短撮影距離は0.5mとなっています。レンズ構成は1群2枚。2枚のレンズしか使われていないんです!

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絞りはウォーターハウス式を採用。鏡胴にあるスリットから、絞り板を差し込んで絞り値を変えていきます。

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絞り板はF2.9からF16まで6枚付属しています。

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F2.9の板を差し込んだ場合はレンズ全域に光が差し込みます。

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F16の板を差し込むとこんな感じに。今のレンズに内蔵されている絞り機構をアナログで再現するとこうなるというわけです。

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また、Lomographyオリジナル要素として、新しい形の穴が空いた絞り板「Lumière」(ルミエール、上)とAquarelle」(アクエール、下)を製作。幻想的なボケを楽しめます。

マウントは、キヤノンEFマウントニコンFマウントの2種類。(5/11:PENTAX Kマウントの追加も発表されました!)マウントアダプターを使えば、ほとんどのマウントに対応できます。カラーはブラックとゴールドの2種類用意されています。

それでは、実写!

早速実写サンプルをご覧ください。今回はニコンのD750で撮影しました。

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F2.9。円状に流れるようなボケが独特ですね。全体的に絵画のような色合いになります。

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F4。やわからいボケが楽しめます。まだやや円状に流れるボケが見受けられます。

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F5.6。この辺りから、通常のボケ味に。絵もシャープになってきています。

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F8。素直なボケ味。こってり目の色合いがこのレンズの特徴といえます。

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F11。シャープながらもどこか懐かしい描写です。

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F16。最小絞りにすると、今風な描写ですね。

絞りにより、これだけ表現力が変わるレンズはなかなかありません。開放で幻想的な写真にするもよし、絞ってシャープな絵を結ぶもよし。いろいろ楽しめるレンズと言えます。

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F4での撮影。いろいろ試した結果、もっとも丸いボケが得られたのがF4でした。

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F8での撮影。若干遠景の解像度が甘い感じですが、それが逆にレトロな味となっています。

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付属するルミエールでの撮影。絞りはF2.8です。光源ボケが独特ですね。

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こちらはアクエールでの撮影。絞りはF2.8。クロスフィルターとも違う、おもしろいボケ形状となっています。

目標金額突破! まだ手に入れるチャンスはあるぞ

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現在、MotionGalleryで資金調達中ですが、すでに目標金額である100万円を突破。300人以上が出資しており、最短で9月より発送される予定です。

早期割引などは終わっていますが、5万円からのプランはまだ間に合います。プランの中には、レンズのほかLomographyウィーン本社を訪れるプレミアム旅行券参加券付き(18万5,000円)や、Lomographyのプレミアムレンズを全部まとめてゲットできるプラン(28万円)などもありますよ!

現代のレンズは、シャープさを追求したレンズがもてはやされる傾向にありますが、こういう独特な描写をするレンズも、味があっていいものです。

また、ピントがマニュアルなのはもちろん、絞り板を入れ替えての撮影は、どうしても被写体としっかり向き合って撮影しなければならなくなります。逆に言えば、写真を撮るという行為をもう一度確認できるレンズとも言えるでしょう。

もっとアートな写真を撮りたい。そんな欲望を叶えてくれる1本です。

【5月12日11:10追記】

発送予定時期を「5月から」としていましたが、正しくは「最短で9月より発送」でした。訂正してお詫び申し上げます。

source: MotironGallery

(三浦一紀)

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