すべての歩道が発電所になる?
世の中には火力や水力、原子力だけでなく、いろいろな発電方法がありますよね。たとえば潮の満ち引きをつかう潮力発電とか、地中の熱を利用する地熱発電とか…。そして今回、発電の中でもどちらかといえば身近な歩いたときの振動で発電する新型の「発電床」が登場しました。
イギリスのテクノロジー企業Pavegenが開発した新方式の発電床は、プレートの上で人が歩くときに生じる圧力で発電を行ないます。同社はこれまでも発電床の開発に取り組んできましたが、新製品では発電効率を改善し、歩行データの計測も可能となっています。
Pavegenの発電量は、人の通過時なら1枚あたり5ワット。お、意外と発電できますね! 通常USBの給電能力は2.5ワットなので、Pavegenの上で全力で足踏みをしてもらえばスマートフォンの充電くらいはできるかもしれません。
さて、床による発電といえばどこかで耳に挟んだことのある人もいるのでは? 実は、日本でもJR東日本が2006年と2008年に丸の内北口改札や八重洲北口改札などで、「床発電システム」の実証実験を行なっていたんです。
当時の実験では床発電システムの電力を自動改札機や電光表示器に利用することが想定されていました。日本の駅ごとの乗降者数は世界でもトップクラスとなっており、なかなか有望なアイディアだと感じますよね。
なお発電床のPavegenの値段は現時点では未定ですが、廉価になることが期待されています。すでにアメリカやイギリスで採用された例もあり、この風変わりな発電床の今後の可能性に期待したいですね!
source: gizmag、JR東日本(PDF)
(塚本直樹)