大気汚染の1番の原因何か分ります?
ぱっと頭に浮かぶのは車の排気ガス?発電所?工場?かもしれませんが、コロンビア大学の研究者たちの結論からすると、どれも不正解。実は農場なんだとか。
彼らの研究によると農業で必要とされている窒素から心臓疾患や呼吸障害の主要原因となる微粒子物質が排出されることが分りました。
汚染は肥料がアンモニアを空気中にリリースするところから始まります。アンモニアは農場の風下へ吹き流され、車と工場によって生産された酸化窒素や硫酸塩を含む汚染物質と遭遇すると一連の化学反応を通じて、分子が結合し、直径2.5ミクロン以下の粒子になります。あのPM2.5もそうやって出来あがります。
ご存知のとおり、PM2.5は悪名高く危険な存在ですよね。最近の研究によると、この粒子による大気汚染が原因で早死にする人が世界中で550万人以上になると科学者が試算しています。最近、世界保健機構が分析により、発展途上国の80がPM2.5などの体に害を及ぼす粒子で汚染されていると発表しました。もちろん、米国、ヨーロッパ、ロシア、アジア、特に中国などでも農場の近くに住んでいる人々には大きなリスクがある可能性が高いそうです。
微粒子問題を引き起こすのはアンモニア、および産業の汚染物質の組み合わせですから、工場地帯や車の通行の多い場所付近の農場を無くす、窒素肥料の使用をやめる、車はクリーンエネルギーを使用する、発電所により厳密な規則を課するようにする、とすれば状況は変わってきそうですよね。とはいうものの、すぐには実行にうつせなさそうな解決策ばかり…。
ただ、大気汚染の原因を理解するということは、明るい兆候を見いだすことにも。暗中模索よりは、どうやって空気をきれいにしていくか、実現しやすい対策が見つけやすそうですからね。
source: Columbia Earth Institute News
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(junjun)