やばい、このアプリはレベルが違う。
少し前に何度も話題になったニューラルネットワーク、覚えてますか? 「脳機能にみられるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデル」と定義付けられています。
特に話題になったのは、人間なら簡単にできてしまう「画像の中にパターンを認識する」という機能をコンピュータで再現しようとするもの。
画像を見せて「動物を認識しろ」と命令するとちゃんと動物を見つけたり、全然動物でないものの中に動物っぽい模様を見つけたりしてくれます。この微妙に不気味な認識能力が話題になり、Googleの人工知能ニューラルネットワーク「Deep Dream」が作った絵がオークションで販売されたりもしました。
今回紹介するアプリ「Prisma」はそんなニューラル・ネットワークとAIを組み合わせて画像を加工してくれるもの。
画像加工アプリってこれまでもたくさんありましたが、Prismaはもうレベルが違う感じがビシビシ伝わってきます。
ただ上からフィルターをかぶせるのではなく、画像の中身を認識して、かなり根本的かつ統一のとれた加工を自動でしてくれます。とにかく百聞は一見にしかず、我がギズモード・ジャパン編集長・松葉の写真でいくつか試したものをご覧ください。

こちらが元の画像。アプリを起動して画像を選択します。デフォルトで正方形になっているので、ズームインしたりクロップして加工したい範囲を決めます。画面下に並んでいるアイコンをクリックすると...

ぐぐぐっと加工してくれます...。ちなみにネットにつながっていないと加工できないようです。さぁ見ていきましょう。こちらは「Robot」

なんだかアメリカの街中の壁画みたいじゃないですか。ちゃんと画像の中身を認識しているので輪郭を強調している部分と薄く加工している部分とが使い分けられていてまるで人の手で作られたみたいです。
次は「Last Summer Reading」というテーマ。



それでもなんか味があると思いませんか?
こちらは「Dreams」

日本風なテーマも複数あります。こちらはずばり「Tokyo」と名付けられたテーマ。松葉...オーラがみなぎっております。

こちらは「Mosaic」。顔はあまり変化がありませんが、シャツや背景の一部を見てみてください。

ステンドグラスのように模様が入っています。
このほかにも面白いテーマがたくさんあるのでぜひとも試してみてください。「Wave」というテーマは葛飾北斎のあの有名な波がモチーフになっています。「Roy」はその名前からロイ・リキテンシュタインのポップアートに。「Transverse Line」はワシリー・カンディンスキーの抽象絵画、「The Scream」はムンクの「叫び」...などなど(アート文脈がけっこう多いですね)。
ちなみに歯車マークの設定メニューをクリックして「Enable Watermarks」をオフにすると右下の「Prisma」というロゴは消すことができます。
こんな感じで同じ人物、同じテーマでも角度や明るさが違うと全く違った風に加工してくれるアプリPrisma、うっかり使い始めるとかなり時間も潰れてしまうので要注意です。
source: Prisma via The Next Web
(塚本 紺)