じ...自分の横に誰かいるー!! しかも触ってるー!! まで体験できるようになるかな。
色んな人が色んな分野でVRの可能性を試していますね。しかし我々ギズモードが先端コンテンツ技術展でも確信したように、VRの未来には触覚が重要です。バイクを操縦する仮想現実で遊んでいるところに扇風機で風を当てられるだけで没入感が全く変わるわけです。
そんなVRの可能性をOculusもちゃんと探っているようですよ。MIT Technology Reviewのレポートによると、今月後半に開催されるコンピュータグラフィックスとインタラクションのカンファレンス「Siggraph」にてユーザーに振動を伝える技術「HapticWave(ハプティック・ウェーブ)」のデモを発表するそうです。
この技術、DJのターンテーブルのような円盤状のデバイスの中央に手をのせると、振動が伝わってくるというもの。円盤は電磁アクチュエータになっており、特定の方向から屈曲波を生み出すことで、ユーザーが感じる振動に方向性を付け加えるのに成功しているとのこと。
振動をユーザーに伝えるデバイスはこれまでもたくさんありましたが、方向まで伝えるものは無かったんですね。昔からコントローラー自体がブルブル震えるものはありましたが、自分を中心にどの方向から、どれくらいの重さで物が動いているか、といった情報を伝えてくれるようなバイブレーションを届けてくれるものはなかったですよね。
仮想現実の中で何か重い物がぶつかっている場合、低周波で振動させることでそれを伝え、軽かったり小さい物の場合は高周波で振動させるそうです。円盤に手を載せていないといけないので座ったまま遊ぶようなゲームに応用することを考えているとのこと。デモでは仮想現実上のテーブルの上をボールが跳ねまわり、ボールがどの方向から来ているか振動で分かったそうです。
まだまだ基礎的な技術という印象ですが、応用がかなり効きそうですよね。自分に向かって突き進んでくるゾンビの足の振動がどんどんと近づいてきたり、地球の裏側にいるゲームの対戦相手の動きが振動で伝わってきたり、没入感が一気に高まりそうです。
そのうちソファーやカーペットにこの技術が応用されたりなんかすると...おおお妄想が止まりません。
ユーザーに触覚を再現するデバイスは手袋のような物をつけないといけないことが多かったのですが、これなら素手で利用できて気軽なのも良いですね。実用化が楽しみです。
image by MIT Technology Review
source: MIT Technology Review
(塚本 紺)