モノの良さが詰まっています。
ユカイ工学とmonomが開発した手のひらサイズのロボットドール「iDoll」は、ユーザーの声に反応して挨拶やモーションを返す、卓上コミュニケーションロボットです。
そのiDollが、ねんどろいど初音ミクバージョンとして登場しました。それがどんな風に動くのかというと……
「初めまして」と言うと「初めまして」とモーション付きで答えてくれますし、「踊って」と言うとワンコーラスを歌って踊ってくれるんです。SiriのようなコミュニケーションAIに近いものがありますが、ミクの声で会話ができるというのは、ただひたすらにアガる!
では実際に話しかけてみましょう。いざ目の前にすると気恥ずかしいものがありますが、紳士らしく初対面の挨拶をしてみました。
おぉ、会話感がある……! 音声だけの返答ではなく身振り手振りがあるおかげで、かなりコミュニケーションをとっている気分になります。自然とにやけてしまうというか、なんとも不思議な感覚です。
次にスペック的なところを見ていきましょう。見ての通り、ねんどろいどのガワを被っており、10箇所の関節をサーボモーターが動かしています。といっても、ねんどろいどの素体をまるまる流用しているワケではなく、ツインテールを軽量化させたり、肘を可動化させたりと各所に手が加えられているそうです。


台座にはスピーカーとマイクが埋め込まれています。ユーザーの声を検知して、ふさわしいリアクションを返してくれますが、このボイス応答のバリエーションなどはアップデートで追加していくようです。
さらにすごいのが、PC・スマホからモーションのエディットが可能という点。ユーザーが自分自身でモーションを作成することができます。近い将来、他ユーザーが制作・公開したモーションをダウンロードし、共有できる機能も搭載予定だとか。

例えば「今日は疲れたよ」と話しかけると、「お疲れさま、大変だったねーえらいねー」と言いながらヨシヨシなモーションをさせることだって、原理的には可能ッ!
モーションはエディターで設定できるものの、ボイス設定はVOCALOIDを要します。そのため、VOCALOIDを使って自分で作るか、VOCALOIDを所有している人から音声データを提供してもらう必要がありますが、バブみモーション的なパッケージが広まる可能性や、iDollモーション職人なんてものが生まれる可能性も?
実際、ミクに話しかけると答えてくれるという体験は映像だけでは伝えられない感動があります、すごく。そこにミクがいるおかげで、AIや音声アシスタントという見方がとても薄まり、人格然として捉えられるんです。これはモノの力だなーと感じました。

本製品は実売が考えられており、2016年7月24日(日)に幕張メッセで開催されるワンダーフェスティバル(ねんどろいど展示コーナー内)、そして7月22日~24日に開催されるJ-POP SUMMIT 2016(Festival Pavilion、「ユカイ工学」特設ブース内)への出展が予定されています。一般発売については検討中とのことですが、玄関やリビングにミクがいて会話ができるという生活はなんとも未来でロマンです。
最後に、ミクに踊ってもらった映像もご紹介。1:00~からは「ぽっぴっぽー」を歌ってくれています。ツインテの揺れやモーションの緩急にご注目!
source: 初音ミク | iDoll, ワンダーフェスティバル, J-POP SUMMIT 2016
(ヤマダユウス型)