やはりリアルな話は参考になりますね。
「いきのこれ! 社畜ちゃん」って知ってますか? IT企業に勤めるシステムエンジニアの女の子を主人公にプログラマー周辺のあるあるネタで大人気を博しているWeb漫画です。
最近プログラミングに興味のある僕としては「社畜ちゃん」はめちゃくちゃ気になる存在でして、読みながら「こんな場面ありそうだな」と笑いつつ「なるほど」と勉強になることもしばしば。
なんでこんなにイキイキとしたエピソードが描けるんだろう?と思ったら、原作者のビタワンさんは現役のプログラマーなんだそうです。どうりで!
これだけリアルな話が描けるのだから、ビタワンさんはさぞかし経験豊富な方なんだろうな…。よい勉強法も知っていそうだ…。いろいろ教えてほしい…! そう思った僕は早速取材のオファーをしてみることに。
よろこんで!と快諾していただき、今回のインタビューと相なりました。いろいろためになる話が聞けましたよ。早速どうぞ!
「社畜ちゃん」はプログラマーの実体験から生まれた

プログラマーの仕事ってプロジェクト単位でメンバーが入れ替わることが多くて、最初集まると大体「前の現場は大変だった」という話が始まります(笑)。そうやって雑談しているうちに自然とネタが集まるんです。
「プログラミングが大嫌いだった」

ギズ:そもそもビタワンさんがプログラマーを目指したのはどういうきっかけだったのですか?ビタワンさん:小さいころからゲームが好きで、ゲームプログラマーに憧れたことがきっかけですね。その後、どうすればなれるのかを調べ、プログラムの勉強ができる大学へ進みました。でも実際に始めてみると難しくて、プログラミングが大嫌いになってしまいました(笑)。ギズ:いやいや笑い事じゃないですよ!ビタワンさん:理想と現実の落差に絶望してしまったのですね。特にゲーム作りなんて、個人でできることには限界があって、なかなか思ったものを形にできないので。
とはいえ、パソコンでモノを作る系のサークルに入って後輩にプログラムを教える立場になったりしているうちに徐々にスキルアップはしていき、その後、大学を卒業してプログラマーとして就職しました。
ギズ:そのころにはプログラムが再び好きになっていたという。ビタワンさん:いや、まだ嫌いなままでした(笑)。好きになったのは、仕事として始めてしばらくしてからですね。きっかけは「新しい言語」
ビタワンさん:きっかけの1つはアプリ開発でした。それまではPHPという言語を使って業務アプリケーションを作っていたのですが、ある日突然スマホアプリの開発を命じられたのです。ギズ:お、転機ですね。ビタワンさん:AndroidアプリはJava、iPhoneアプリはObjective-Cで開発します。どちらの言語も未経験だったので、まずは勉強することから始めました。仕事でやるわけだからもう必死ですよ。そうすると、新しい言語を覚えることが楽しいと思えて。
初心者向けの入門書を買って読んだのですが、これがよかったみたいです。物足りないくらいの内容だったので、すぐに読み終わって、さらに上のレベルのものも読んで…と自然と身につきました。そうするうちに案件も無事に終わり、今では「プログラム楽しいぞ!」「みんなITに来いよ!」とTwitterで毎日のようにつぶやいてます(笑)。

動画ならあっという間に説明できる
ギズ:なるほど、よい教材との出会いも重要なのですね。最近では「Udemy(ユーデミー)」のような動画を使った学習方法も出てきていますが、これについてはどう思いますか?ビタワンさん:すごくいい流れだなと思います。私は、Unity(ユニティ)というツールでゲームを作ってみたことがあります。Unityは開発環境がGUI(グラフィカルインターフェース)で、画面上でボタンを押したりドラッグ&ドロップしたりという作業でゲームが作れるんです。
例えば四角い箱を作るとして、従来のゲームプログラムなら「四角とは何か」というところから書かなくてはいけなかったんですけど、Unityなら四角い箱があらかじめ用意されているので「これをここに置く」とドラッグ&ドロップするだけ。2秒でできます。

ビタワンさん:これを本で解説しようとするとスクリーンショットだらけになってしまうのですが、動画ならあっという間に説明できるし合理的だなと。UnityのようなGUI環境が増えてきた時代に、動画で学ぶスタイルは合っていると思いますね。

ちなみにUdemyにもUnityの動画講座があります。
ギズ:よく使う言語はありますか?ビタワンさん:よく使うのはJavaScriptですね。ギズ:そういえば、JavaScriptとJavaって何か共通点が…?ビタワンさん:まったく別物です(笑)。これもあるあるネタなんですけど、メロンとメロンパンくらい違います。JavaScriptのよいところは、MacでもWindowsでもスマホでも、ブラウザがあればどんな環境でも動くこと。また、プログラムを始める前の準備がいらないのも魅力ですね。
たいていの言語はコンパイラだとかをインストールしなければならないのですが、JavaScriptは「メモ帳」があれば始められます。こういう入りやすさも大事だと思いますね。
ギズ:最近でも新しいことを勉強されているんですか?ビタワンさん:AngularJSですね。「JS」とついているとおりJavaScriptの一種なのですが、これ自体は言語ではなくて、専門用語で「フレームワーク」とよばれるものです。例えば「お金の表示をするときに下から3桁ずつカンマを入れる」というような「いつも必要になるもの」をテンプレートとして集めたものです。これがあるおかげで1週間かかる作業が1日で終わったりします。最近、仕事で急遽使うことになって、勉強中で右往左往しています(笑)
ギズ:ちょうどAngularJSはUdemyでも人気講座の1つなんですよ。ビタワンさん:おぉそれは受講したいです!楽しく勉強するなら「Udemy」
いよいよビタワンさんも「Udemy」で受講開始か!?という展開で終了したインタビュー。プログラムを学ぶにはよい教材との出会いが大事だということが強く印象に残りました。
ビタワンさんから、これからプログラマーを目指す人へのアドバイスとしては「まずは嫌いにならないこと。嫌いになって止めてしまったらお終いなので」、そしてそのためには「苦しい近道を行くのではなく、楽しい回り道で続けてほしい」との言葉をいただきました。一度はプログラミングに挫折した経験のあるビタワンさんならではのアドバイスですね。

Udemyの講座は、すべて5〜10分の短い動画で構成されています。だからPCさえ持ち運んでいれば思い立ったときにいつでも・どこでも始められますし、内容につまずいたときには講師にオンラインで質問することもできます。
プログラミング始めてみようかな…でも何から始めたらいいんだろう?と迷ってしまった方は以下のページを参考にしてはどうでしょう。「アプリ」「Web」「ゲーム」と3つカテゴリーから、興味やスキルレベルに合わせて自分にぴったりなUdemy講座を見つけることができます。

また、今回のインタビューに登場した言語を中心に、ギズモード編集部オススメの「Udemy」講座をピックアップしました。
7月31日まで期間限定で、すべて2割引きですよ。実例でわかる JavaScript 初心者講座
ビタワンさん一押しの言語、JavaScriptをイチから学べる講座。「『メモ帳』があれば始められます」という、初心者でも入りやすい言語のひとつです。
【世界で9万人が受講】Unity で学ぶ、マルチプラットフォーム向けゲーム開発と C#プログラミング
ビタワンさんがゲーム開発に使っているというツール、Unityを学ぶならコレ。GUI環境なので、講座の動画で見たとおりに手を動かすことで勉強ができます。
【初心者でもOK】 5日間でマスターする Java 入門
プログラミングを始めて「大嫌いになってしまった」というビタワンさんが、再びプログラミングを好きになるきっかけとなった言語の1つ、Java。Androidアプリの開発などに使われています。
【世界で4万人が受講】 実践!AngularJS講座
ビタワンさんも受講開始か!? 実践的AngularJSのノウハウを解説。こちらはプログラミング経験者の方におすすめです。
どの講座も面白そう。僕もビタワンさんのアドバイスにしたがって、まずは気軽に始めてみようと思います!
そのほか、最先端のアプリ・WEB・ゲーム開発を動画で学ぶ講座を詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。
source: Udemy
(奥旅男/漫画原作:ビタワン、作画:結うき。)