先進国の食べ物に対する考えの象徴なのかも。
米国では毎年140兆カロリー分の食べ物が無駄になっています。しかもまだ食べられる状態のいい食べ物。全国調査によってどうして人々が食べ物を無駄に捨ててしまうのかがわかりました。1番の理由は「思い違い」によるものだったのです。オハイオ州立大学の研究者たちはなぜ米国人がこんなに食べ物を無駄に捨ててしまうのかという調査結果をPLOS Oneに発表しました。理由のいくつかはまっとうなもので、「購入から日が経ちすぎてしまった」とか「たくさん買いすぎてしまった」とか、あるいは「リンゴを買って数日置いておいたらシナシナになってしまった」とか。
しかし、気になる理由がひとつ。68%と1番多い割合を占めた理由はなんと、「賞味期限が切れたあとの食べ物を食べると食中毒になる恐れがあるから捨てた」という間違った認識によるものでした。
食中毒は古い食べ物では広がりません。食中毒は汚染された食品によって広がるもので、食品自体が新鮮かどうかという点に関わらないということです。そして賞味期限に対する大きな誤解。賞味期限はその食べ物が食べられるか食べられないかを知らせるものではないということです。
賞味期限は科学的根拠に基づいたものではありません。賞味期限はどちらかというと、消費者にその食べ物がまだ大丈夫かどうかを知らせるというよりは、スーパーが在庫管理をするために設定されたものなんだそうです。
アメリカ連邦法で決められている賞味期限が過ぎたあとに消費してはいけないものは唯一、赤ちゃんの粉ミルクだけ。その他の食べ物はアメリカ政府機関としては、賞味期限が切れた後に売っても食べても大丈夫とのこと。
そして米国食品医薬品局(FDA)は、賞味期限はその食べ物が安全かどうかを判断する基準にはならないと認めています。「米国食品法において最も重要なことは、食品は健康的で消費するに値するものでなければならない」とのこと。
では、食べ物がもう食べられないかどうか、どうやって判断したらいいんでしょう? パッケージに書いてある日付は全然関係なくて、実は簡単なことなんです。食べ物を「見る」、「匂う」、「さわる」、そして「味見する」ということ。腐ってしまった食べ物かどうか見分けるのは意外に簡単で、道具もなにもいらないんですよね。自分の感覚を信じましょう!
あれ、なんだかとてもプリミティブな結論になってしまいましたね。
image by Malachy666
Ria Misra - Gizmodo US[原文]
(リョウコ)