人気アプリのスマホ脱出がはじまった!?
「Google Glassが失敗したのは周囲が嫌がるからじゃない。単に高過ぎたからだ」と、ミレニアル世代に支持率No.1のSnapchatが思いきり値段を下げたカメラつきサングラス「Spectacles」をこの秋発売します。
値段は130ドル(約1万3000円)。1,500ドル(約15万円)売られていた「Google Glass」の10分の1以下です。
スマホ並みの多機能ではなく、飽くまでも「スタイリッシュ」さにこだわり、Snapchatで即シェアできる最大10秒の全周ビデオ撮影にのみ特化したサングラスです。
おもしろいのは動画のフォーマットで、これは画角115度の魚眼レンズです。これだと肉眼で眺めた風景に一番近い映像が撮れるのだそうな。ユーザーは撮りたいときに横のボタンをタップすれば録画がスタートし、下のリングが光って録画中なことを周りに告げます。撮影が終わると、自動的にSnapchatのメモリーに投稿されるかんたん仕様です。
スーパーモデルのミランダ・カーと結婚して波に乗るSnapchat CEOのエヴァン・シュピーゲル氏は、WSJマガジンに使ったときの感想をこう語ってますよ。
「(まだ婚約段階の2015年はじめ)ふたりで行った初めての旅行で、ビッグサーに1日か2日行ったときのことだった。森の中を歩きながら丸太を飛び越えてふと見上げたら、美しい木が立っていたんだ。あとで録画で見直したら、まるで自分の記憶をのぞき込むみたいな感じだった。自分の目でね。信じられなかったよ」
なるほど。さらに全周魚眼ではこんなこともできるそうなので、これはちょっと面白いですね。
Snapchat just solved the portrait vs landscape video argument forever pic.twitter.com/iOsKeaeXkb
— Owen Williams⚡️ (@ow) September 24, 2016
「Snapchatのこれで、縦もちvs横もち論争もあっさり解決だね」初めてのハードウェア事業なので、少しずつユーザーの反応を確かめなら徐々に公開していく予定とのことです。この発表に合わせて、Snapchatは社名も「Snap」に変更しました。これからは「SnapchatやSpectaclesはおもしろい事業名、Snap Inc.はウォール街向け」(CEO談)という棲み分けに。
CEOはこれを「トイ」と呼んで、そんな大それたイノベーションじゃないんだからね!とアピールしています。まあ、WSJマガジン記者にベニスビーチ本社会議室で初お披露目したときには、タオルかけて用意しておいて「見たい?」とわざわざ尋ねてジャーンと外し、どっかのジョブズみたいに「ブーン!」と言って大喜びしていたそうなので、かなりの意気込みではあるようです。
ジョブズとの共通項はブーン!と美人妻だけじゃなく、デザインに対する妥協のなさも似ています。シュピーゲル氏はこれを「1,000回測って1回裁断」と表現していますが、さて、どうなることやら。
まもなく発売。ワンサイズ。カラーはコーラル、ティール、黒の3色。

以下は直前公開された「Snapchat Spectacles」プロモーションビデオ。
source: WSJ Magazine
Rhett Jones - Gizmodo US[原文]
(satomi)