ヘヴィメタルに国境はありません。
メタル大国と言えば、有名なバンドを輩出しまくっているアメリカやイギリス、そしてオバマ大統領もヘヴィメタルな国だと認めるフィンランドを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、小さな国にも文化的に難しそうな国にも、ヘヴィメタル・バンドは存在します。
そこで今回は、ちょっと意外な国が出身の実力派ヘヴィメタル・バンドたちをご覧ください。
こちらはLoudwireの動画。紹介されていた10のバンドをおさらいしてみましょう。
Al-Namrood/サウジアラビア
ブラック/フォーク・メタルを演奏するバンド。バンド名はバビロニアの王「ニムロッド」からとられているそうです。
WORMROT/シンガポール
2007年に結成された、ベースのいない3人編成のグラインドコア・バンド。イギリスのイヤーエイク・レコードと契約しています。
Before Crush/アンゴラ
アフリカ南西部にあるアンゴラ共和国のメタルコア・バンド。アンゴラの国をメタルで救おうと立ち上がった若者たちに迫るドキュメンタリー映画「DEATH METAL ANGOLA」に登場するバンドの1つです。
TYR/フェロー諸島
デンマークの自治領であり、アイスランドとノルウェーとイギリスの間に浮かぶ、フェロー諸島出身のプログレッシブ・ロック/フォーク・メタルの要素を持ち合わせたバンド。
District Unknown/アフガニスタン
自分たちのサウンドをサイケデリック・メタルと表現している、プログレッシヴ・グルーヴ・メタルバンド。アフガニスタンは保守的な人々の多い国のため、公の場ではマスクを被って素性を隠しています。名前の由来は映画「第9地区」とのこと。
Demonic Resurrection/インド
初期はプログレッシブなシンフォニック・メタルで、後にデス/ブラックメタル要素が濃くなってきたバンド。スパイシーで華麗な演奏Death。
CHTHONIC/台湾
漢字で書くと「閃靈」というメロディック・デスメタルバンド。意味は「神に属する魂または地底に棲む生物」とのこと。ノルウェーのメタルに影響を受け、道教に伝承される地獄の八将軍たちというスタイルにアレンジし、コープス・ペイントも彼らなりのゴースト・ペイントとして用いています。
ACRASSICAUDA/イラク
ラテン語で「黒サソリの魂」という意味のグルーヴ/スラッシュ・メタルバンド。メンバーは2009年にアメリカで難民として認定され、以降ニューヨークを拠点に活躍しています。
MELECHESH/イスラエル
ブラック、デス、中東のフォークの要素を持つバンド。名前の由来はヘブライ語の「炎の王」で、出身はエルサレムです。
ODIOUS/エジプト
最初はドゥーム・メタルだったものの、オリエンタル調のメロディック・ブラックメタルに変化していったバンド。いかにもなメロディーがグっときます。
この他にも、ホーミーと馬頭琴で歌うモンゴリアン・メタルや、イスラム教徒に改宗したブラジルに住むドイツ人の女性メタルギタリストなど、ユニークな経歴を持つ個性的なミュージシャンは世界中にたくさんいます。
ヘヴィメタルはサブジャンルも豊富なだけに、その土地や文化に根ざしたバンドが多くいるのかもしれません。
参考:THE METAL ARCHIVES
source: YouTube1, 2
(岡本玄介)
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