27年の時を超え――
イカした見た目と操作性の悪さで現代まで名を遺す、伝説のファミコン用コントローラー「パワーグローブ」。そんな迷機をVR対応にアップデートした、「パワーグローブ・ウルトラ」が登場しました。
「そもそもパワーグローブって何?」という方に簡単に説明すると、パワーグローブは前腕に装着するグローブ状のデバイスで、指や腕を動かすことでゲームを操作できる、時代を先駆けたコントローラーでした。1989年に発売(日本では90年)されたものの、操作性の悪さもあって商業的に失敗……。しかし伝説は受け継がれ、この度、オープンソースプラットフォームArduinoのパワーを得て、現代のゲームも遊ぶことのできる「パワーグローブ・ウルトラ」として復活しました。
Power Glove Ultraにアップされた、80年代感みなぎる本機の動画をどうぞ。
パワーグローブ・ウルトラは、通常のパワーグローブが肘の方向へ伸びたような形状をしています。ジャイロスコープ、加速度計、コンパスを内蔵し、腕の動きを360度測定可能で、5本の指すべてにセンサーを搭載(オリジナルのパワーグローブは4本分しかセンサーがありません)。さらには、バッテリーとBluetoothを内蔵しているため20時間使用でき、10メートルの範囲からワイヤレスでゲームを操作できます。
テレビに取り付けたセンサーからケーブルの伸びる通常のパワーグローブから、まさにウルトラパワーアップしたデバイスと言えそうです。動画の後半では、手持無沙汰な左手に装着するBluetoothグローブ+Wiiヌンチャクコントローラーも見られます。
以下はイタリアのミラノで行われたゲームフェスティバル「Game Over 2016」に出展された時の模様。みんな興味津々です。
Maker Faire 2016ではパワーグローブをドローンのコントローラーとして使う改造が紹介されていましたが、今だからこそパワーグローブを見直す人が多いのでしょうか?
残念ながら、パワーグローブ・ウルトラはハッキングプロジェクトとして生み出されたため、販売はされていません。しかし、プロジェクトの技術面の詳細などが公式サイトに掲載されているので、腕に覚えのある方は改造に挑戦してみてはいかがでしょうか?
自分ではとても改造できないけど、80年代のレトロできらびやかな雰囲気だけでも楽しみたいという方は、80年代風テキスト・ジェネレーターをどうぞ。
image: YouTube
source: YouTube1, 2 via Power Glove Ultra
(abcxyz)