よくミミズが這っているような字だと言われます。
富士通研究所と、北京に本拠地を持つ富士通研究開発中心有限公司は、人工知能(AI)を用いた手書き文字列の認識モデルを開発。複雑な漢字が多い中国語の文字認識において、世界最高となる精度を達成したそうです。たしかに英語などと比べれば、読み取るだけでも相当難しそうなイメージがある中国語。しかし実際は、文字1つ1つを認識する力なら、AIはすでに人間の能力を超えているんですって。
今回特に注目すべきは、「文章」の認識精度が向上したこと。多くの漢字は、似たような部首やつくりで成り立っているため、従来は、隣り合わせた文字が原因での誤認識が多かったとか。
それを改善するため今回は、AIが文字の形を学習するのはもちろん、「これは文字じゃないっぽい」という学習も行ない、その上「これは前も文字じゃなかったから今回も違うだろう」といったみ重み付けを行なうことで、文字、非文字の認識精度がさらに向上したのだそう。その精度は、96.3%にもなるそうですよ。

画像出典:富士通
同社は今後、この技術を日本語にも応用する予定。工場などに多い、手書き帳票の電子化などのソリューションに適用していくそうです。もしかしたらこれで、パソコンへの文字入力もキーボードではなく手書き、なんて未来が訪れるかもしれませんね。
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image by Gwydion M. Williams via Flickr
source: 富士通
(渡邊徹則)