歴史に名を残すチャンス。
1957年、ソ連が世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げ、人類の宇宙に対する挑戦が始まりました。
1961年にはソ連とアメリカがともに有人宇宙飛行を成功させ、1969年にはアメリカの「アポロ11号」によって歴史上初めて人類が月面に着陸。その映像はテレビを通じて世界中に放送され、人々を釘付けにしました。
最近では、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が、2010年に世界で初めて天体表面のサンプルを持ち帰ることに成功。多くの人に感動を与えたことは記憶に新しいところです。
そんな歴史的な場面で自分の名付けたマシンが活躍するかもしれません。
月面探査ローバーの名付け親になれる
世界中から16チームの民間組織が参加する人類初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」をご存じでしょうか?
(1)月面に純民間開発ロボット探査機を着陸させる。
(2)着陸地点から500m以上移動する。
(3)高解像度の動画や静止画データを地球に送信する。
この3つがミッション成功の条件となるレース。書くのは簡単ですが、困難を極めるのは間違いありません。

この途方もないミッションに日本からもチームが参加しています。さまざまな能力を持つスペシャリストで構成された「HAKUTO JAPAN」と、彼らを通信テクノロジーでバックアップするauによるプロジェクト「au × HAKUTO MOON CHALLENGE」です。

このプロジェクトの一環として企画されたのが「月面探査ローバー命名コンテスト」。彼らが送り出す月面探査ローバーの名前を、僕たちの応募の中から決定しようというものです。
日本から唯一参加しているチームのローバー、いわば日本の期待を一身に背負ったマシンの名付け親になれるのですよ?
もしも月から送られてきた動画や静止画に、とんでもない大発見がとらえられていたら…「月面探査車○○がとらえた歴史的大発見」的な見出しが新聞におどり、歴史の教科書にも載ってしまうかも…
このチャンス、逃すまじ。早速ギズモード編集部でもコンテストにトライすることにしました。
編集部員、ローバーの名前を考える

宇宙大好きな副編集長・鈴木がコンテストの情報に食いつき、話を聞いた編集部員・吉岡も興味津々で参加。名付け会議が始まりました。
鈴木「さて、どういう名前がいいかな」吉岡「まずはローバーにちなんだところから考えていきますか」送り出されるローバーは、月面というハードな環境でミッションを遂行するために、あらゆる面で高性能です。なんたって、路面のコンディションや高低差、気温や地温も想像を絶する世界ですから。
鈴木「『ちょうえつ』とかどう? 着陸予定地の温度が最高100℃とか、地球人の常識を完全に超えた環境で活躍する車のイメージ」吉岡「面白いですね。僕は『トラン』というのを考えました。月からデータを伝送するイメージで。このローバーには2本のアンテナが装備されていて、2.4GHzと900MHzを組み合わせたハイブリッド通信を行うそうです」そのほか、360度の視野を確保できる4台のカメラにちなんだ「パノラ」、路面をしっかりととらえるホイールにちなんだ「かっちゃく」など、いろいろなアイディアが出てきましたが、いまひとつしっくりこない2人。イメージの対象を広げて考えることにしました。

こんな感じでアイディアを出し続けるも、なかなか決定打に至らない2人。
鈴木「よし。ちょっと偶然の力も利用してみようか」偶然の力? 何をしようというのでしょうか。
「ひらがなカード」登場


カードの山から1枚ずつ無作為抽出。しかし、なかなか意味ありげな言葉は出てきません。続けること、かれこれ1時間…そのとき!





ついに納得いくワードにたどり着いた2人! ソッコーで名前を応募。これは結果が楽しみです!
「月面探査ローバー命名コンテスト」の締め切りは2016年11月18日 23:59。命名者の中から抽選で1名に「選べる宇宙を感じる旅」として「ハワイの天体観測ツアー」または「フロリダの宇宙開発社会見学ツアー」が1組2名分プレゼントされるほか、「宇宙兄弟」の作者による命名者のイラスト入りカードが贈られます。また、上で紹介したとおりサカナクションの新曲タイトルにもなっちゃいますよ。
1人で何回でも応募できるので、皆さんもありったけのアイディアをぶつけてみてください。ローバーについては下の動画も参考になりますよ。
名付けの行方も楽しみですが、「au × HAKUTO MOON CHALLENGE」の成功も祈りたいですね。頑張れ日本チーム!
image by Shutterstock
source: au × HAKUTO MOON CHALLENGE
(奥旅男)