どこまでギークなユーザー以外へも広がるか…。
iPhoneが毎年のようにアップデートされ、続々と新モデルが投入されてきたのに対し、数年間のブランクをあけて、ようやく「MacBook Pro」は刷新にいたりました。どうやら長い停滞期の影響は、侮れないものがあったようです。
440万人以上のオンラインショッピング利用者から調査データを分析しているSlice Intelligenceは、2014年にはMacBookを購入していたユーザーが、MacBook Proの新モデルが出ないまま何年も経過した影響をリサーチ。この数年の間に、新たなPCの購入が必要でMacBookを見限り、Windowsが搭載されたPCへ移行した人の割合が、MacBookユーザーの4割にも達したことを明らかにしています。ちなみに、移行モデルにはバラツキがあり、Dell、Asus、Acer、HP、Lenovoが、選択された5大ブランドとなっていました。
しかしながら、この度リリースされた新MacBook Proへの反響は、離れてしまったユーザーを呼び戻す勢いさえ感じられるとのこと。「Touch Bar」が搭載された新モデルは、まだ販売が待たれるものの、Touch BarなしのMacBook Proの滑り出しは絶好調! 新MacBook Proの発売から5日間の販売額は、昨年4月にリリースされた12インチモデルのMacBookと比較して、実に7倍超を記録したことが明らかにされています。
ちなみに、MacBook Proが刷新されることなく足踏みしていた間に、Microsoftからは「Surface Book」なる対抗モデルの新ノートPCが発売されました。とはいえ、新MacBook Proは、発売後5日間だけで、過去1年間のSurface Bookの全販売額の4倍近い売上をたたき出したともいわれています。期待されるTouch Bar搭載モデルの販売が本格化すれば、さらに売れ行きは加速していくのかもしれませんね〜。
一方、Slice Intelligenceのデータからは、購入者層について、興味深い指摘も飛び出しています。発売後5日間というタイミングで新MacBook Proを購入したのは、全体の81%が男性でした。この偏りぶりは、初めて「Apple Watch」がリリースされたとき、やはり発売直後の購入者の8割が男性で占められていた状況と似ているそうですよ。一部のパワーユーザーのみならず、ごく一般的なユーザー層まで、女性も含めて幅広く受け入れられるモデルとなれるか? 今後のMacBookの課題なのかもしれませんね。
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source: Slice Intelligence
(湯木進悟)