「あなたの人生で一番愛するものは何ですか?」
Netflix(ネットフリックス)で配信中のSFスリラードラマ『ブラック・ミラー』。デジタル時代の『トワイライト・ゾーン』とも評され、今ではシーズン3が始まっています。
シーズン3の第2話では、『メタルギアソリッド』をはじめとしたテレビゲームのオマージュや、小島監督を思わせるような隠し要素が盛り沢山でしたよね。
そんな『ブラック・ミラー』の世界観を巧みに利用し、将来のNetflixが消費者とどう関わっていくのかをユニークかつダークに描いたコマーシャルが登場。さっそくチェックしてみてください。
こちらはTHE MARY SUEが取り上げた、Netflix US & Canadaの動画でした。
冒頭の質問に続き、「もしも愛するものがいつも一緒だとしたら?」という文章が現れましたが……どうやら『ブラック・ミラー』の世界では、人々が愛するものは大事な人などではなくネット動画、しかもNetflixが配信するものなのですね。しかもその視聴方法は、首筋に埋め込んだスイッチで、コンタクトレンズ越しに動画を視聴することができる「Netflix Vista」という技術を使ったもの。

人々は電車の中や筋トレの最中だけでなく、きれいなビーチでも大勢の人々が一堂に会したパーティー会場でも、それにおそらく親の死に目に遭っていたとしても、さらには愛する人と素敵なディナーを共にしていたとしても、動画視聴に余念がないような社会になっているのです。

ちなみに挿入歌は、『ブラック・ミラー』の本編でも流れるアーマ・トーマスの『Anyone Who Knows What Love Is』。“愛が何かを知っている人”というタイトルから、なかなかの皮肉が込められていることも判ります。
私たちはすでに、携帯電話ないしはスマートフォンなしでは生きられない世界に住んでいますよね。かつて話題になったGoogle GlassやHololensといった技術が身近な今、「Netflix Vista」はあまり遠い未来の話ではなさそうな気がします。
果たしてNetflixは、このように世界をディストピア化してしまうのでしょうか? あと数年の内には答えが出ていそうです。
関連記事:
・小島監督も!? SFドラマ「ブラック・ミラー」シーズン3に登場するゲームネタまとめ
・Netflixのリード・ヘイスティングスCEOが語る、上質なコンテンツと制作費についての考え方
・子どもたちのスチームパンクなガジェットも登場するドラマ『レモニー・スニケットの世にも不幸なできごと』予告編
image by YouTube
source: YouTube via THE MARY SUE, NETFLIX
(岡本玄介)