該当シーンで「お?」と思ったあなたは映画通。
監督の趣味や他の作品へのリスペクトから、イースターエッグとして仕込まれるお楽しみや隠し要素。ジャンルに限らずどんな映画でも行なわれることがありますが、もちろんホラーやSFも例外ではありません。
今回は、相当なホラーファンじゃないと気付かないかもしれない、お楽しみあれこれをまとめた動画でニヤリとしてみましょう。
グロいシーンもあるので閲覧注意でどうぞ。
こちらはLooperの動画でした。さっそく内容を振り返ってみましょう。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)

・タイトルがすでに映画『ゾンビ(原題:ドーン・オブ・ザ・デッド)』(1978年)のオマージュ。
・ジョージ・A・ロメロのゾンビ映画では“ゾンビ”という名称は使われないので、本作でもショーンがエドに使うなと言うシーンがある。
・電話帳で見つけたフルチズ・レストランは、ホラー映画の巨匠ルチオ・フルチが由来。
・ランディス・スーパーマーケットの由来はマイケル・ジャクソンの『スリラー』MVを監督したジョン・ランディスより引用。
・ショーンが働く家電量販店のフォリー・エレクトリックは『ゾンビ』の役者ケン・フォリーが由来。
・エドが電話の横で叫ぶ「俺らが迎えに行くぞバーバラ」のセリフは、『ゾンビ』での「奴らがやってくるぞバーバラ」というセリフのオマージュ。
・ジョージ・A・ロメロ監督はこれらオマージュのお礼にと、『ランド・オブ・ザ・デッド』(2005年)でショーン役のサイモン・ペッグとエドガー・ライト監督をゾンビ役でゲスト出演させた。
『キングコング』(2005年)

・同じくピーター・ジャクソン監督による作品『ブレインデッド』(1992年)に登場したスマトラ・ラットモンキーの名前が書かれた檻が登場。
・キングコングもラットモンキーも同じスカル島の出身。
『ミスト』(2007年)

・主人公デヴィッド・ドレイトンが描いていたのは、同じ原作者スティーヴン・キングの小説『ダーク・タワー』の主役であるローランドの姿(ちなみに現在、イドリス・アルバ主演で映画が制作中)。
・その作業場では背景に『遊星からの物体X』アートが掛けられている。
『遊星からの物体X』(1982年)

・ヘリを爆破させたノルウェー人は、実は調査隊ではなく感染した犬に向けて銃を発砲。
・ヘリを爆破させたノルウェー人が叫んでいるのは「それは犬ではない! 犬に化けた何かだ! 偽物だ! 逃げろ愚か者どもめ!」という内容。
『ハロウィンH20』(1998年)

・ヒッチコック作品『サイコ』で刺されたマリオン役の元祖絶叫女優ジャネット・リーがカメオ出演。彼女は『ハロウィンH20』の主人公を演じるジェイミー・リー・カーティスの実の母親。
・劇中で乗り込む1958年フォードは、『サイコ』でジャネット・リーが乗っていた車。
『死霊のはらわた』(1981年)

・『死霊のはらわた』に登場する1973年オールズモビル・デルタ88はサム・ライミが所持していたもので、その後の作品『スペル』(2009年)、『ダークマン』(1990年)、ドラマ『死霊のはらわた リターンズ』(2016年)にも登場し、そして『スパイダーマン』(2002年)でベン叔父さんも同じ型の車に乗っていた。
・サムはウェス・クレイヴン監督へのリスペクトとして、『サランドラ』(1977年)の破れたポスターを忍ばせた。これは『サランドラ』劇中に破れた『ジョーズ』のポスターを登場させたオマージュ。
・その返礼として、クレイヴンは『エルム街の悪夢』(1984年)劇中のテレビに『死霊のはらわた』を映した。
・さらにそのお礼としてサムは『死霊のはらわたII』(1987年)にフレディー・クルーガーの鉄の爪を劇中に忍ばせた。
『ZOMBIO/死霊のしたたり』(1985年)

・劇中にトーキング・ヘッズのコンサート映画『ストップ・メイキング・センス』(1984年)のポスターが登場。
・代表曲『サイコ・キラー』でも有名なトーキング・ヘッズのバンド名を訳すと“喋る頭”。断頭されても喋るヒル博士はまさにソレ。
『ミスト』で映るアートや『死霊のはらわた』のオールズモビルは判りやすいイースターエッグですね。ですが『遊星からの物体X』のノルウェー語の内容や『死霊のはらわた』のフレディ−の鉄の爪はかなりの難易度。他にも皆さんがご存知のものがあれば、ぜひとも教えてください!
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(岡本玄介)