2016年6月2日の記事を再掲載しています
放射能事故も乗り越える、地球のリセット力。
われわれ人類からすると、「人類の終わりは世界の終わり」みたいな気がしてしまいますが、考えてみれば地球は人類誕生よりずっとずっと前からあるわけで、人間がいなくなっても大したことないのかもしれません。でも本当に、ある日人間が地球から消え去ったら何が起こるんでしょうか? その疑問にこたえる動画をMind Warehouseが作ってくれました。
上の動画によると、十分な時間をかければ地球はすべてをリセットし、人間が存在した痕跡を消し去ってしまえるそうです。具体的には、こんなことです。
- 人間がいなくなってたった数時間で、世界中の明かりはほとんど消えてしまいます。これは、多くの発電所が火力で動いていて、つねに燃料を補充し続ける必要があるからです。なので風力発電所は潤滑剤の効果がなくなるまで、太陽光発電所はソーラーパネルにほこりがたまるまでは動き続け、水力発電所は数カ月から数年くらい持つかもしれません。
- 2〜3日くらいすると、地下鉄が水没してしまいます。地下水を排出するシステムが人間なしでは動かせないためです。
- 10日後くらいには、ペットや家畜が餓死してしまいます。ただ大型犬は野生化して、小型犬や他の動物を襲うようになり、狼と交配していきます。
- 1カ月後には原子力発電所の冷却水が蒸発し、福島やチェルノブイリどころではない放射能災害が起こります。
- 1年後には人工衛星が落ち始めます。
- 25年もすると、ほとんどの都市では道路も建物も植物に覆われ、ドバイやラスベガスのような砂漠の中の都市は砂に埋もれます。
- 300年後には、ビルや橋など建造物の金属が腐食して倒壊し始めます。
- 1万年後には、人間の痕跡は石でできた建造物だけになります。ピラミッドや万里の長城、米国大統領の顔を刻んだラッシュモア山などですが、これらも数十万年で消えていきます。
- それでも5000万年後にはまだガラスやプラスチック片が残っていますが、1億年後にはそれすら消え去ります。
世界中で放射能事故が連発したらさすがにどうなのかと思ったんですが、Mind Warehouseによると、その影響も時間とともに消えてしまうそうです。3億年後とかにまた知的生物が登場しても、人間がいたことに気づかないっぽいですよ。…ってことは、逆にもしかしたら過去には全く違う知的生物とか文明が地球上にあったかもしれないんでしょうか!?
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source: Mind Warehouse
Casey Chan - Gizmodo US[原文]
(miho)